【PS2】発売から20年…音ゲーRPGとの再会。「ライゼリート エフェメラルファンタジア」
2020年…発売から20年がたった思い出のゲームとの出会いと別れ、そして再開の物語である。
・そもそも何の話?
ライゼリートとは、2000年8月10日に発売された、PS2専用RPGとしては第一号となるギターフリークス専用コントローラー対応のRPGだ。
そもそもギターフリークス(以下:ギタフリ)というのは
1999年にKONAMIが発表したギター型のコントローラーを使うリズムゲームで、アーケード版・コンシューマー版と発売されている。
ギタフリの家庭用についてはプレイした事がないのだが、別売りの専用コントローラーがなくても一応遊べる。
(ビーマニシリーズのWiki)
左手で3ボタンを指で押さえながら、右手でギターの弦にあたる紫の部分を動かすという操作方法。
・音ゲーRPGって何?
音ゲー部分では前記の通りギタフリのコントローラーでプレイできるわけですが、イベントシーンやプレイヤー自由行動中に音ゲーで遊べる。
とはいってもあくまでギタフリではないので、イベントをこなしていくうちにオリジナルの曲をひらめいて曲数を増やしていくというスタイルになっている。
こちらが一番最初に弾けるようになる印象という曲
夜の南国のようなとても穏やかで優しい曲だ。
ちなみにRPGはロールプレイングゲームの略…とはいえRPGにも幅があるので軽いシステム的説明を入れる。
敵の出る地域を歩いているとランダムエンカウントした敵と戦闘に入る。
スクショではわからないが、内周エリア・外周エリアのどちらかへ敵味方が配置されることになる。
味方パーティーが外周エリアに配置されていれば、範囲攻撃が1人にしか当たらないし、確実に逃走できる。
もし味方パーティーが内周エリアに設置されていれば範囲攻撃や魔法でパーティー全員が被弾する可能性があるし、逃走も失敗しやすい。
パーティー全体の素早さで配置が決まるっぽい書き方を説明書ではされているので、序盤はよく囲まれることになる。
更にライゼリートでは一般的なコマンドバトルに幅を持たせており、時間とともにアクションポイント(AP)が貯まる。
・特技(スキルによって消費APが違う)
・アイテム(2AP消費)
・スタイル(オフェンス・ディフェンス・バランスの1AP消費して切り替え)
→オフェンスだと攻撃に特化し防御半減
→ディフェンス防御に特化し攻撃半減
→バランスだと本来の能力値のまま
・魔法(3AP消費)
・逃走(3AP消費)
APが満タンになった上で行動を確定せずに放置していれば回避力があがる。
10AP貯まると行動できるので、いかに少ないAPと手数で敵の数を減らすかという考え方で戦略を考える事になる。
使えるようになる特技を覚えるのもかなり複雑で、特技を使い込んだ回数で新しい技をひらめく、同じパーティーにいるキャラが特技を使い込むと、別キャラがひらめくなどという面倒くささ。
魔法はキャラそれぞれのレベル上げで覚えられるので簡単かと言うとそうでもなく、このゲームで属性が4グループあり、1グループにつき3種類あり…とにかく4すくみを覚えて戦闘で有利に戦うのもまた一苦労である。
しかし、ライゼリートの戦闘では□ボタンを押すとオートで特技の中から選んで戦闘してくれるというシステムを搭載しており、キャラクターの特技画面で使ってもいい特技のオンオフをする事で使い込みたいスキルのみを選択しておけば比較的楽になる。
・ライゼリートとの出会い
2020年6月30日、中古ゲームショップで修正版という記載があるライゼリートを見つけた事によって、再び時間が動き出した。
当時中学2年生くらいだった私は何とはなしに500円くらいで売られていた本作を購入し、20時間くらいプレイしただろうか。
とにかくよくフリーズした。
ロード前、ロード後、戦闘中…特にイベントをこなす度にフリーズと戦っていた気がする。
とあるイベント前にセーブしていたのだが、イベント中にかならずフリーズする状態になってしまい、プレイするのを断念してしまっていた。
※修正版とは何ぞや?
検索してみると、ライゼリートの不具合に関してKONAMIはソフトの無償交換という形で対応しており、今では中古市場に修正版と無修正版があるらしい。
VW010-J1に・がついている左のソフトが修正版だそうだ。
実際、家にあったソフトは無修正版であるのがこの時初めてわかった。
・個性豊かなキャラクター達
・主人公のマウスと、相棒のギター・パチモ
とある小国の島の婚儀で曲を披露してほしいと呼ばれたマウスたち
流浪の楽師として各国を旅する傍ら、盗人家業にいそしんでいる。
変わったデザインのギターであるパチモはよく喋るオジサンといった感じでわりと親しみがある。
・マウスを呼びつけたゼルハポリスと、島の女王であるロレイユ
幼いころに両親を失って以来、王位継承者として生きてきたロレイユ。
いつから居るのか不明だけど、ロレイユの婚約者ゼルハポリス。
ロレイユとゼルハポリスが結婚してしまったら、名実ともに王になってしまうゼルハポリスはとてつもなく胡散臭い。
・際どいハイレグのミリーと、気は優しくて力持ちパゴス将軍
最初に会って宿屋まで送ってくれる親衛隊所属のミリーは、良い子かと思いきや、ある女性を毒殺しようとするヤンデレ。
パゴス将軍はとある爆発事故から国宝を守って死ぬ。
何故、そんなネタバレを突然ぶっこんで来るかと言うと、両方とも助けられるからだ。
このゲームでは他にも10人くらい仲間キャラが居る。
更に、全ての島民に名前がついている。
あいつがああ言ってた、こいつがいつ頃どこで何していた…
そういう情報から全体像を把握しなければならない。
しかも島の各地域マップを手に入れる為に全島民に話しかけたり、全ショップをのぞいてみたり、本棚・クローゼット・宝箱などを一つ残らず調べたり…ショップの品ぞろえが違う場所もある。細かすぎる。
更にマップ探しついでに色々なアイテムが手に入るが、デスヒヨコという仲間も手に入る。死んだらおしまいの戦闘補助ペットみたいな感じだ。
100体近く居て、それぞれにAIによる戦闘スタイルが違ったり、ステータスや技が違ったりするので、仲間の少ない序盤に大変お世話になる。
・このゲームの本質
先ほど、ミリーやパゴスを助けられると書いたけど、
これは「その周回で助けられなかったEDを見る事になる」わけではない。
主人公が死んでもゲームオーバーにならない。
一部イベントをすっ飛ばして最後まで見たが、初日に戻る。
このゲームは完全なループものである。
あるキャラを攻略する周回にしたり、マップやアイテム探しの周回にしたり、イベント時間をひたすらメモしたり…
リアルタイムで進行するため、待ち合わせに遅れるとイベント自体がなくなってしまったりするのだ。
時間進行タイプの他のPS2タイトルで言うと…
エンドネシア
ちゅうりっぷ
僕は小さい
絢爛舞踏祭
パチプロ風雲録4 〜銀玉殺人事件~などがあげられるだろうか。
さらに戦闘ありのRPG要素を入れてあったのは、
バンピートロット
ダーククロニクル
ラジアータストーリーズ
セブン~モールモースの騎兵隊~
ヴィーナス&ブレイブスなどが思い出される。
それらとはまた一味違った、2000年特有の冒険心と安定のはざまにあるようなライゼリートにも、様々な人間模様というドラマ性では負けていない。
印象をひらめいてから、ストーリーが進んで仕上がった曲「永遠に捧ぐ」
とてつもなく下手だが、曲はあの頃プレイしたライゼリートを思い出させる。中学時代の自分との邂逅。
正直ちょっと泣いた。
20年たっても自分は何も変わっていない。
ゲームの魅力と、積み上げすぎたゲームの数々…
そして私は…この文章を最後に、この島の時を永遠に止めた。
(ギタフリコンをそっとしまう)
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