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何故、キン肉マンは公式からの悪質ネタバレ禁止告知で騒ぎになったのか

「キン肉マン」がスクショアップロード禁止&悪質なネタバレ禁止勧告でめちゃくちゃ荒れてるらしく、何でそんな今更当たり前のことで荒れてるのか不思議に思って、あれこれ調べてみました。

事態の発端

☑︎ 『週プレNEWS』連載漫画『キン肉マン』のスクショがSNS上で拡散
☑︎ 9/1に作者がTwitterで注意喚起をするが、状況が変わらず
☑︎ 9/10に作者と週プレNEWS編集部が注意喚起を発表
☑︎ Twitterで(日頃から漫画のスクショをあげている人を中心に)ファンが大荒れ

めっちゃ騒ぎになってますよね〜。
著作権的にも、他のファンの為にも辞めてね〜とお願いして荒れてしまうのは、正直クリエイター界隈では何周目?ぐらいの話題かと思います。
(でも、こういうの意外と一般の人には伝わらないので難しいです)

とりあえずネットニュースの記事をあげます。

 現在、Webコミック『週プレNEWS』上で連載が続いている人気漫画『キン肉マン』だが、嶋田氏は今月1日、ツイッターを通じ、SNS上での漫画ネタバレに苦言。「私は悲しくなりました。これ以上続けるなら集英社さんと共にそれなりの罰則をかんがえます。週プレでの紙の本をたのしみにしているんです。どうかスクショはやめてください」と苦言を呈していた。

スクショをネットにあげたりしていいかは作者の方針によって様々ですけど、この方は辞めてね〜っていう方の立場。

どれだけスクショアップロードが酷かったかというと…

こんな感じらしいです。
これは酷い…。
さすがに公式から注意喚起されるのも分かります。

でも、そんなこと言って大人しく辞める人ってそんなにいないんですよね…。で、具体的な警告文がプレスリリースで出されます。

たとえ軽い気持ちであったとしても、漫画のスクリーンショットをSNSやブログに著作権者の許諾無く投稿(アップロード)する行為は、法で定める一部の例外(※)をのぞき、著作権の侵害にあたり、場合によっては刑事罰が科され、あるいは損害賠償請求の対象となります。悪質な著作権侵害、ネタバレ行為(文章によるものを含みます)に対しては、発信者情報開示請求をはじめ、刑事告訴、損害賠償請求などの法的手段を講じることもありますので、ご注意ください。
※著作権法上の「引用」の条件を満たす場合など。

クリエイターの人は「ほんこれ!」な当たり障りのない警告文かと思います。

そもそも作者の方は、みんなが楽しめるように思い遣ってね!スクショは辞めてね!って言ってるだけです。

まず私たちにとって、現在の環境が『キン肉マン』にとっていい影響だと思うのは、読んでくれた皆さんの感想がすぐにわかること。「今週の作業はキツイな」と思ったとき、皆さんの発言を見ると励ましにもなるし、じゃあもっと楽しんでもらうにはどうすればよいかと考えるモチベーションをたくさんいただいています。あるいは、『キン肉マン』が連載していることを知らなかったけど、SNSの評判をきっかけに読んでくれるようになったという方もいると思います。それはとてもうれしいことです。
逆に悪影響だと思うのは、私たちの漫画原稿そのものやその内容が、簡単にSNSに上げられてしまうこと。感想を自由に述べ合ってもらうのは構わないんです。むしろ大歓迎です。しかしたとえば先日の8月31日、319話が『週プレNEWS』で公開されると同時に、ネット上には感想を述べあうという必要性以上に作品内容がわかってしまう文章や画像を含んだものがたくさん見受けられ、とても悲しくなりました。そして9月1日未明に、私、嶋田隆司がSNS上で一連の発言をした次第です。

まあ、ここまでは順当な流れかと思うんですよね。
反省してた人もチラホラいるし。

さらに大荒れした要因

☑︎ ジャンプ+の編集長のtweetによって、他のジャンプ作品にも派生
☑︎ ネタバレと感想の違いがわからないと吹き上がる人が発生
☑︎ 「5分で消費され」に触発されてお気持ち発言するファンが続出

雑誌としては無断転載で内容が流出すると、売り上げが落ちてしまうので、近年苦しい戦いをしている編集部としては見過ごせず、言及。

ここでスクショとネタバレが混同されはじめ、他のジャンプ作品にも派生していきます。
(ジャンプはネタバレもダメなのか、感想とネタバレは切り離せないからジャンプに作品は呟かない等過激な意見もありました)

さらに作者が現代の作品が消費されるスピードの速さに関して言及。

このネガティヴな側面が強調された「消費」という言葉にナイーブになる人が続出。

この消費が「5分で漫画を読んでしまう人」なのか「ネタバレで読んだ気になる人」を指しているのか、それとも「最速でスクショして解説をつけまくっている人」を指しているのかわかりませんが(恐らくは後者)、これに対して反発するファン、過激なお気持ちツイートを連発する人が沢山出ました。

特に「5分で〜」のところが、0時に挙ってネット版を見るタイプの人達に刺さってしまったようで、「俺はコアファンなはずなのに、俺が最速で読んで感想を言い合う行為は消費なのかよ!」って噴き上がってる人達が多い様子です。

正直ここに至っては一部を切り取りすぎなのではないでしょうか。

「一週間かけて一生懸命描いた作品がアップ後、たった5分で消費され SNSにスクショ、ネタバレされたら悲しいよね。」

これで一文ですよ…?

予想外の波紋を呼んだことに気付いた編集長が、改めて「キン肉マン」のスタンスとして言及して謝罪します。

が、思ったように一部の噴き上がったファン層には届かず…。

このやりとりにすら、「紙で連載始まったから、Webはお情けで残しただけで、本当はWeb読者は要らない」などと曲解したまま騒がれているようです。

普通に考えたら、「Webで応援してくれたファンのために、(お金を払って買ってもらう必要がある)紙で連載する以上、無料で読めるWeb版は本来ないはずのモノだけど、読み続けてくれる熱心なファンのために残してる」という内容になるはずなんですよね。

曲解し過ぎじゃない?と言う人も結構いるようです。

どうして、ここまで荒れたファンが出てしまったのか

☑︎ WEB公開と同時にスクショ&セリフなどの詳細ネタバレが長年常態化
☑︎ SNSにいる一部のコアファン層は公開と同時に転載して該当箇所を語り合っていた
☑︎ 突然公式から違法行為の事実を突きつけられ、戸惑っている
☑︎ Twitterで盛り上がってる層は嫌われている、不要な層だったと憤慨している

ちなみに「キン肉マン」では結構、無断転載&詳細ネタバレな状況が長く続いてきたようです。

9年間ってかなり長いですね。
今まで何の問題もなく盛り上がってたのに、なんで突然公式から脅されるの?と言った感じなんでしょうか。

正直、熱心かも知れませんけど、お行儀がいいかと言うと、そうでもないですよね。

こうしてSNSや掲示板など不特定多数に向けて盛り上がろうとする(してきた)ファンの背景には、身の回りでキン肉マンの話を同じ熱量で出来る存在がいないという背景もあるようです。

大人になってしまい、同程度話せる友人がいないから、ネットで語れる相手を探す行為自体は否定しませんけど、スクショを上げて語り合うってほぼ自分達で漫画村を作ってしまっているようなものでは…?

今まで「9年間常態を放置していたのに、何で今更そんなこと言われるの〜?」って思うのかもしれませんが、スクショと過度なネタバレはやめて欲しいと公式から声明も出されていますし、うーん、正直、同情する気にはなれません。

言うまでもなく、スクショのアップロードは違法

☑︎ 作品のスクショをアップロードするのは公衆送信権の侵害
☑︎ 訴えられた場合「10年以下の懲役または1000万円以下の罰金、もしくは両方」

言うまでもなく作品のスクショをアップロードするのは違法なので、今まで訴えられていないとしたら単に作者や編集部から、見逃してもらってるだけです。

2.アップロードは公衆送信権侵害

前述のとおり、私的利用目的の範囲内で、適法にインターネット上にアップロードされた音楽、映像(動画)等をダウンロードして楽しむことは法律上の規制は受けず適法な行為です。ただし、アップロードとなると話は別です。個人で運営する趣味のブログやSNSなどに、ネット上で見つけた音楽や映像(動画)はもちろん、漫画、写真、イラストをアップロードして掲載すると、以下の理由から、著作権法違反となります。
すなわち、著作権法23 条1項には、著作物の公衆送信権は著作者が専有すると定められています。公衆送信権は、著作物を不特定多数の公衆が閲覧できるように送信する権利のことです。個人のブログにアップロードして公開したり、SNSなどに投稿したりする行為も公衆送信権に含まれます。つまり、著作物を創作した本人が著作権を放棄していない限り、他人が勝手にブログやSNSを通してインターネット上に公開することは、公衆送信権の侵害となるのです。

罰則も当然あります。

基本的な刑罰は以下の通りです。

著作権・出版権・著作隣接権の侵害……10年以下の懲役または1000万円以下の罰金、もしくは両方
著作者人格権・実演家人格権の侵害……5年以下の懲役または500万円以下の罰金、もしくは両方
違法アップロードの場合、著作権侵害により「10年以下の懲役または1000万円以下の罰金、もしくは両方」を科せられることがほとんどでしょう。

結構重いですよね。
つまり著作権ってそれだけ大事なんです。

そもそもいままでお目溢しして貰ってるだけなのに、横暴だとか言い出す人は良い加減現実を知ったほうがいいと思いますよ。

ネタバレは基本的に罪ならない、けど悪質なネタバレは別

☑︎ ネタバレは違法行為ではない
☑︎ ただし、著しいセリフのコピペなどは罪に問われる可能性がある

最初に述べておくと、スクショアップロードと違い、基本的にネタバレは罪になりません。

梅澤康二 弁護士
ネタバレ記事内にアップロードした画像が著作権で保護されるものであれば、違法となる可能性はあります。 他方、書籍・漫画のストーリーを自分の言葉で表現する行為は違法ではなく、刑事はもちろん、民事の責任を問われることもありません。 書籍・漫画の公開で責任を問われるのは基本的には著作権を侵害した場合ですが、著作権で保護されるのは書籍・漫画の表現行為です(文章とか画像などの表現)。 ストーリーの内容は情報としての価値はあるかもしれませんが、その内容・アイデアには著作権はありません(著作権はあくまで著作物の表現それ自体を保護するものなので、表現の中身(内容)には保護は及びません)

ネタバレって基本的には罪ならないなんて、意外な人は多いかも。
でも悪質なケースは別。
訴訟され、違法と判断された悪質なケースがありました

キツネ:今回、「闇金ウシジマくん」の画像や文字の違法アップ問題で、どのような部分が違反だったのでしょうか?
小学館法務:今回の場合は、「闇金ウシジマくん」の画像や吹き出し文字、つまりセリフをそのまま使用していたことが問題になります。
キツネ:今後漫画のネタバレサイトを運営しようと思っているのですが、どのような内容であればOKでしょうか?
小学館法務:先程言った通り、画像やセリフをそのまま使用していたということが違法ですので、個人的感想などの記事であれば問題ありません。
キツネ:描写やストーリーを漫画内のセリフを使わずに説明したりするようなネタバレ記事であればどうでしょうか?
小学館法務:描写であれば問題ありません。セリフをそのまま使用したということが今回の著作権違反ですので、描写や感想はそれに該当しません。
キツネ:では、その記事に「漫画名 ◯◯話 ネタバレ」というようなタイトルをつけてもよろしいでしょうか?
小学館法務:「ネタバレ」という言葉は著作権違反に関することではありませんので、タイトルにつけていただく分に関しては問題ありません。

小学館のケースを参考にすると、セリフまるっと写して大量に使用しちゃうのは訴えられる可能性が高いです。

最初に解説したように、キン肉マンではスクショアップロードは勿論の事こと、それに対して詳細な解説もされていたようなので、結構悪質なケースのネタバレが横行していたと思って良いようです。

どこまでがアウトなネタバレかは感性次第

☑︎ 基本的に違法ではないけど、どの程度のネタバレして良いかは公式による
☑︎ 公式のネタバレ可能な線引きはRTや規約に現れる
☑︎ 公式はあくまでもファンの良識に期待している

ネタバレはどこまでがアウトかは全然人によって感性が違います。
ネタバレは基本的に違法ではありませんが、公式としてはコレは伏せておいて欲しいってものもあります。
その事例に、ネタバレで訴えられるって噴き上がってる人のブログを抜粋します。

何よりも混乱を生んだのはこの発言の後普通に「今週のキン肉マン こうでこうでこういう展開だった」という明らかにネタバレみたいなツイートをキン肉マン公式がRTし「感想ならいいんですよ」と基準の不明瞭な線引を提示。
ちなみにジャンプ+編集長は迂闊なツイートをしたことには謝罪しているが「スクショを貼って無くても文章でネタバレしたら法的措置」については撤回していないので、感想大歓迎です!と言われても感想が投稿できるのかは不明な状態である。
「文章によるネタバレは法的措置 でも感想は大歓迎」と言われてもどこまで書いたらネタバレと判定されて法的措置が飛んでくるかの物差しが読者側から一切見えない状態という意味での「グレーゾーン」は同人誌のグレーゾーンとは明らかに別物で、「いつ何時法的措置されるかわからない」という不安しか産まない文言だし、ある意味この騒動では一番問題があると思う。

つまりこの人の思うアウトなネタバレと、公式のアウトなネタバレの解釈が違った訳です。
この人に考えたネタバレの範囲より、かなり広い範囲でokを出されて、感覚がわからないって狼狽えるのはわかります。
(ただし、このブログの論調はややミスリード感が強いと思います)

ですが、この公式のRTで「線引きの見解」が出ているんです。
このRTを「ふんわりとしたokの許容範囲」と捉えられるか否かで、公式との付き合いのうまさが変わってくると思います。

正直前編一コマ一コマ全部克明に文章で描写して回ったら、あからさまにネタバレだって吹き上がる人は多いんじゃありませんか?
読者は大人の想定で、そういった大人な事情を社会人として汲み取れると期待しての発言だったと思います。
(キン肉マンって長期連載されてるし、対象年齢はかなり高いはずですよね?)

まず、ネタバレで訴えられるかどうかを気にするより、他のファンが楽しめるかを気にした方がいい気がするんですよね。
それは、読んだときに「このシーンって前情報なしの初見で見た方が絶対感動する!」って思えるかどうかにかかってると思います。
そこで読んでない人にも内容がわかるような致命的に克明な内容を垂れ流すって、楽しいのは自分だけじゃない?

恐らく公式が期待してる良識ってそういうことだと思いますよ。

ちなみに公式とファンがそれぞれ幸せになれるネタバレの分類はこちらの記事が分かりやすかったです!

後は公式があらすじで示している内容はネタバレに入らないって解釈もあります。

他社の著作物についての規定事例

☑︎ 要約を禁止している
☑︎ キャラクターの自作画やパロディを禁止している
☑︎ 法的手段を執る旨がしっかりと記載されている

キン肉マン界隈の公式と一部ファンの温度差については、なんとなくわかったのですが、特に厳しい通告とは思えませんでしたので、他社の規約と比べてみました。

講談社

著作権・画像使用等について

講談社の出版物はもちろん、講談社のホームページ上の画像・文章・漫画・キャラクター等もすべて著作物です。こちらは著作権法によって権利が守られていますので、以下のような行為をすることは禁じられています
1.出版物の装丁・内容・目次等、あるいはホームページ上の画像・文章・漫画・キャラクター等の全部ま たは一部を掲載・転載すること。
2.出版物やホームページ上の文章・漫画等の要約を掲載したり、出版物やホームページ上の画像・文章・漫画・キャラクター等をもとにした漫画・小説・文章等を作成し、掲載すること。
3.出版物やホームページ上の画像・漫画・キャラクター等を使用・改変してイラスト・パロディ・画像等を自分で作成し、掲載すること。
4.出版物やホームページ上の画像・漫画・キャラクター等から、あるいはそれらを使用・改変した自作のイラスト・パロディ・画像等から、壁紙・アイコン・コンピューターソフト等を作成し、掲載すること。
5.出版物をたとえ個人や家庭内の利用であっても、代行業者等の第三者に依頼してコピー、スキャン、デジタル化すること。出版物の無断複製は著作権法上の例外を除き禁じられています。

以上のような行為は、サーバーにアップロードした段階で著作権法上の「送信可能化権」の侵害に、サーバーにデジタルデータを蓄積した段階で著作権法上の「複製権」の侵害に当たります。このような著作権侵害行為があった場合は法的手段を講じることもありますのでご注意ください。

小学館

小学館の出版物および、小学館関連サイトで提供している画像・文章・漫画・キャラクター等の著作権は、著作権者に帰属します。
著作物は、著作権法や国際条約により、以下のような行為を無断ですることは禁じられています。
・出版物の装丁・内容・写真等、あるいはサイト上の文章・画像・キャラクター等の全部または一部を複製して掲載すること。
・出版物やサイト上の著作物を要約して掲載することや、その著作物をもとにした漫画・小説等を翻案作成して掲載・頒布すること。
・出版物やサイト上の画像・キャラクター等を使用してアイコン・壁紙・コンピュータソフト等を作成し掲載・頒布すること。
・出版物を、代行業者等の第三者に依頼して電子的複製すること。
著作権者の権利を保護するためにも、このような行為は避けてください。
この件についてのお問い合わせは、法務・契約室 電話03-3230-4222(営業時間9:30~17:30)までお願い致します。

芳文社

芳文社はインターネット及びイントラネット上において、
当社の出版物を以下の行為に使用することを禁止しております。
・出版物の装丁及び見開きなどの画像の全体又は一部を掲載すること。
・出版物の内容及び目次などの全体又は一部を掲載すること。
・出版物の要約及び出版物を元に制作した小説などを掲載すること。
・キャラクターの画像及び写真等の全体又は一部を掲載すること。
・キャラクターの自作画(イラスト・パロディなど)を掲載すること。
・出版物やキャラクター(自作画を含む)をフリーソフトやアイコン、壁紙等に加工して掲載すること。
・芳文社ホームページの内容(画像・データ・ソース)の全体又は一部を転載すること。
以上の行為は営利非営利の目的いかんに関わらず著作権等の権利侵害となります。
守っていただけない方には法的手段を講じることもありますので、ご注意ください。

恐らく海賊版対策にパロディを禁止したり、要約すら禁止しているケースもありました。

1 文章などの要点をとりまとめること。また、そのまとめたもの。「読んだ本の内容を要約して話す」

結構驚きますよね。
こうやって見比べてみると、キン肉マンに関しての法的措置の告知はおおよそ妥当なラインではないでしょうか。

それにしても、キン肉マンで好き勝手やっていた人達、他社の作品は一体どうしていたのでしょうね…?

ファンの理解力に応じたメッセージを発信する必要性

☑︎ 正式な警告文はどうしても硬く、解りづらくなる
☑︎ 別途ファン層に向けてわかりやすい内容を発信してフォローする
☑︎ お気持ちを発表し過ぎない

週プレNEWSのプレスリリースは概ね妥当なラインかと思いますが、日頃著作権や法律を意識して生活していない場合、今回のような萎縮や反発を招く場合があります。

言うなれば、元々当然の権利や事実としてあったものを明文化したら、突然言い出されたとファンに勘違いされたということです。

正直、法的措置を警告する文面は硬くなりますし、どうしても一般の人は理解ができない、何が良くて何が悪いのかわからない、と言った状態になりがちです。
恐らく読者層を鑑みて適切にツイートしたつもりが、思ったより読者の理解を得られず炎上したという事でしょう。

また過度に萎縮した例だと、殆ど感想が流れなくなり、マーケティングとして期待したインプレッションが得られず失敗したパターンもあります。

なので、コアなファン層〜ライトなファン層に向けて、ちゃんと解って貰えるようなフォローを入れる事は欠かせないです。
今回の自体で恐らく編集部が失敗したのは、「フォローが適切にできなかった」「公式としてふんわりとした文面のお気持ちツイートを垂れ流し過ぎた」という点です。

センシティブで足並みを揃える必要がある話題にも関わらず、SNS上では作者と週プレ編集部及びジャンプ+編集長の間で、まるで足並みが揃っていないかのような見え方になってしまったのが残念です。

一部の不法者を摘み出すのに、コミュニティ全体を潰してしまうのはナンセンスなので、しっかり匙加減を考えていきたいですよね。

ちなみに、公式の尻馬に乗っかって公式とは一ミリも関係ない一般人が自警団する行為を、〇〇警察とか揶揄することもあるらしいです。

懸念材料

☑︎ ネタバレ通報用アカウントが爆誕
☑︎ 著作権者や代理人ではない一般人なのに、注意や指摘を行おうとしている
☑︎ 権利を行使していいのは公式だけ、あくまでも個々の良心が必要

そこそこ大きい女性向けコンテンツだと「学級会」と呼ばれる現象が起こったりした後に、住み分け用のアカウント(リプライをつけることでタイムラインに流れなくなるTwitterの仕組みを利用した壁当て目的のアカウント)が出来上がることもあるのですが、まさかのネタバレ通報用アカウントが爆誕…。

https://twitter.com/80DOWXOndYKOM6B?s=20

うーん、権利を行使出来るのは著作権を持っている本人または企業、正式に委託された代理人なので、こういった自治アカウントって危険だと思うんですよね。

公式の利益が最大になるように、コミュニティの雰囲気を見て適度に(やり過ぎなどう考えてもヤバイアカウントやサイト・その他諸々があれば見せしめに訴えたり)、そして問題がないファンが盛り上がれるように柔軟に適用していく必要があります。
恣意的と言われればそうですが、親告罪なので訴えるにもコストがかかりますし、最小限の犠牲でそこそこ健全なコミュニティを作りたいというのは、コンテンツホルダーからして当然の気持ちかと思います。

その繊細な匙加減が必要な行為を、公式とは何も関係がない一個人が関わろうとするのはちょっと怖いですよね。

まとめ

☑︎ キン肉マンはスクショアップロードや詳細解説などのネタバレ行為が酷かった
☑︎ 作品のスクショ&アップロードは違法
☑︎ セリフの大量丸写しも違法性が高い
☑︎ どこまでがアウトなネタバレかはその人次第なので、良識に任されている
☑︎ 法的措置を告知した時は、善良なファンに対してそれなりのフォローが必要
☑︎ 規約などで分かりやすいラインを提示すると良いかも

ネタバレと感想を共有したい気持ちのせめぎ合いは良くある事ですよね。
スクショアップロード厳禁、セリフの大量コピペ厳禁なのは、基本的なラインかな〜と思います。

ファンの民度を上げるのもブランディングの一環だと思います。
不法者を野放しにしているとファンコミュニティが荒れますし、適度に言及していく方が健全なコミュニティを形成できるかもしれません。

違法行為に対して法的措置を執るという強いメッセージで、利益を掠め取る違法業者に対して手を打っていく宣言と同時に、善良なファンに対してのケアも忘れないようにしたいですね。



参考資料


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あひる
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