広告と自然検索流入の関係性

広告配信とそれに伴う自然検索の増減について関係性と種類のレポート
今回は、広告における認知拡大とそれと比例して変化するOrganic流入についての気づきをレポートにまとめてみた
※既に知れ渡っている事とも考えられるが。。

このレポートから得られる事
Organic流入におけるクエリについてのおさらい
広告配信でユーザー認知が高まった場合のOrganic訪問の変化例
購買行動モデルAISASと照らし合わせたユーザー認知の種類


Organic流入におけるクエリについてのおさらい
ユーザーの検索行動には3つの種類があると定義されています。
インフォメーショナルクエリ
インフォメーションとあるように、対象に対して無知に近しい状態であり、サービス・ブランドについてに基礎知識を
得たい場合の行動、知識を得たい部分が強く、購買行動とは遠い

ナビゲーショナルクエリ
「上野 食べ放題 ランチ」のように○○をしたいという行動の後押しをする為の案内情報を
得る行動、得られる情報によっては購買に繋がるが購買が顕在化するまでに時間がかかるユーザーも含まれる

トランザクショナルクエリ
購買行動に繋がりやすいクエリ「メンズコート 通販」等の商品を購入する為に該当のサービス・ページを検索している
行動となっている。全体の中で比率が低い検索行動となる。


広告配信でユーザー認知が高まった場合のOrganic訪問の変化例

広告の配信はCV以外にもユーザーの行動に変化を与える事があります。
主に認知変化への影響が高く、広告の種類とサービスの種類によってOrganic流入に変化が出ます。
そういったユーザーの行動変化を分析する一例を紹介します。

チャネルと月次推移から照らし合わせたユーザー行動の変化

ディスプレイ広告の場合
ディスプレイ広告は、主にユーザーがウェブサービスや様々なウェブサイトを閲覧している時に表示させるバナー広告となります。
従来は広告を経由してサービスサイトや購入ページにランディングをさせてCVさせる事が目的です。
ただ、CV以外にもサイトへの流入増加等に貢献する場合があります。
それはインプレッション(広告表示)におけるユーザーへの認知増加があります。

スライド2

上記参考例:Displayの流入を増やす毎に、Organic Searchの増減も変化が起きている

ユーザーはウェブサイト閲覧時に広告が表示させる事により、その先のサービスサイトへ訪問せずとも広告に表示されているサービス名や商品名を
目にしており、無意識に記憶を認知していきます。
そして認知から興味・検索の行動に移ったタイミングでOrganic経由でサイトへ訪問するようになります。
つまりブランド認知が低いサービスや商品はインフォメーショナルクエリに近い広告の配信を行う事で、認知が高まり自然検索での流入増加に貢献する可能性も出てきます。
ディスプレイ広告で認知を高めると、ユーザーがサービスや商材名を指名買いで自然検索で流入する行動が増える
つまり、チャネル別流入においてDisplayとOrganic Searchの増減に親和性が高く出るようになります。

リスティング広告の場合
リスティング広告はユーザーが検索を行った時に連動して表示させる広告となります。
その為、トランザクショナルクエリやナビゲーショナルクエリに近しい性質を持っています。
これは商材の認知度が高く、クエリと購買行動が直結している場合に自然検索流入の増加に貢献する場合があります。

スライド3

上記参考例:1月~3月にDisplayの流入を増やがOrganic Searchの流入は増えず、4月以降でPaid Searchの流入を増やすとOrganic Searchのが増加している。


リスティング広告で検索後の画面占有率をを高め、リスティング広告だけでなく自然検索での流入も増やしサイト訪問後にCVする。
というユーザーの行動変化を起こせた場合、チャネル別流入においてPaid SearhとOrganic Searchの増減に親和性が高く出る事があります。
この場合、ユーザーはある程度の認知を経て次のフェーズに移行しているため、ディスプレイ広告配信での認知拡大が指さらない場合があります。

購買行動モデルAISASと照らし合わせたユーザー認知の種類

AISASについて改めて図に起こしてみます。

スライド1

今回のレポートでは、Attention(認知)→ Interest(興味)→ Search(検索)の部分が多く関連しています。

ユーザーは様々なチャネルからサービスや商品を知り、興味を持ち始めてから検索という行動に至ります。
検索語も認知から入ったユーザーは多くの基礎情報を得て、比較検討をした結果購買に至る為、多くの時間や情報提供を要します。
文字通りインフォメーショナルクエリからトランザクショナルクエリまでの態度変容を得ている訳です。
これらは通常のディスプレイ広告配信で認知拡大から始まる流れですが、リスティング経由でのOrganic流入増加が見込めている場合は
ナビゲーショナルクエリやトランザクショナルクエリのフェーズにユーザーが既に移行をしているとも言えます。
改めて認知を起こす必要がなく、クエリに連動したキャッチ・導線が用意されていれば問題ありません。

おさらい
①Displayの流入増減とOrganicの流入増減に親和性がある場合
・ブランドの認知が低い
・競合他社が多いか増えている
・流入クエリがサービス名(ブランド名)で獲得出来ている
その為、サイト流入時のユーザーに温度差があり、CPAが嵩む傾向になる

①においてはブランド認知からの流入な為、サイト内ではサービスの理解を促進する導線設計が必要

②Paid Searchの流入増減とOrganicの流入増減に相関性がある場合
・該当クエリへのユーザーの期待値が高い
・ユーザーのニーズがナビゲーショナルクエリ・トランザクショナルクエリに近い
・競合他社が低い
・流入クエリがサービス内容に近い形で獲得出来ている

②においてはクエリの中にサービスに対する期待が含まれている可能性が高い為、得られるメリットが知りやすい情報設計が必要になる。

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