【詩】涅槃

ある日 道を歩いてゐると 突然 空が光り輝き
気がつくと この世のどこでもない場所にゐた
わたしはそこで 何者かに脳をいじくり回され
再び気がついたときには 夢だつたと思つた が
あの日を境に 目に見るものすべてが澄み渡り
わたしを地上に縛つてゐた罪から解放されて
天の羽衣を羽織つたかのやうに身軽になつた