【詩】ヤモリの死

窓に張り付き
白い腹を見せてゐた
隣人さんが死んでゐた
蟻が集り 分解されて
肉はやがて自然に還る
捨身飼虎の教へのやうに
肉は自然の糧として
飢へを凌いだ ものたちは
明日の我が身も
夢幻の如くなり