【詩】119

モノクローム ワンダーランドで
鳴り響いたサイレンは
いかれた帽子屋の高笑いに似てゐた
夢うつゝの眠りネズミが見る
カーテン越しの赤い赤色灯だけが
モノクロ映画のパートカラーのやうで
脳裏に渦巻き離れない
狂つた茶会のドンチャン騒ぎが
熱で浮かれた頭を狂はせた