【詩】花粉

今年も植物たちの恋の季節がやつて来た
しかし 恋する相手は誰でもよかつたのか
手当たり次第に手をつけ 種を遺してゆく
わたしは拒んだにも関はらづ 種を身籠り
涙と鼻水を流しながら いつも泣いてゐた