【詩】標準

その山に暮らす猿は
片目しかありませんでしたが
ある日 両目のある猿が生まれました
両目のある猿は 成長するに連れて
両目があることを 片目の猿たちが
馬鹿にしてゐることを知り
自分が をかしいのだと思つた両目の猿は
片目を潰して みんなと同じになりました