見出し画像

オンライン対談イベント「〈想起〉という体験、〈編集〉という作為」(4月21日)

かつて誰かが経験したことを「想起する」とは、どのような体験なのでしょうか。また、それを「編集する」とは、どのような作為なのでしょうか。記憶の継承をめぐるさまざまな実践が試みられるいま、開催中の展示「空襲体験記を書く、一冊に編む」と「わたしは思い出す」(ケアリング/マザーフッド展内)を通して、それぞれの企画者が考えます。

*好評につきアーカイブ動画を5月8日まで一般公開中です。当ページ下部のYouTubeよりどなたでもご視聴いただけます。

〈想起〉という体験、〈編集〉という作為

展示「空襲体験記を書く、一冊に編む」「わたしは思い出す」から考える

日 時|2023年4月21日(金)19:00–21:00(18:45開場)
会 場|オンライン開催(zoomミーティング、アーカイブ配信予定)
参加費|無料(要事前申込み)
申込みこちらのフォームよりお申し込みください(4月19日[水]まで)
登壇者|山本唯人(戦災誌研究会)、松本篤(AHA!)
主 催|AHA!
協 力|戦災誌研究会、東京大空襲・戦災資料センター

私(わたくし)の記録と記憶のアーカイブ・プロジェクトAHA!は、今年1月に書籍『わたしは思い出す』(remo、2023)を上梓しました。ひとりの女性が綴った11年間の育児日記。本書はその再読の経験を〈再-記録化〉する試みです。この書籍の原型となる展示を見た山本唯人さん(戦災誌研究会)は、Twitterで次のような感想を投稿しました。

この展示をかおりさんの経験の記録として捉えた場合、すべてのもとになっている、日記自体が展示されていないのは気になるところです。かおりさん自身は、この10年をどんなふうに「書いて」いたのでしょうか。

引用元

日記の内容を振り返りたい、しかし実は日記をそのまま提示するという方法ではそれは難しい。この逆説に気づくところから、「編集」という作為に一歩踏み出す──ここに、「展示」という不自然な営みが求められる道筋が示されていると思いました。

引用元

その後、山本さんは『東京大空襲・戦災誌』(東京空襲を記録する会、1973)の原稿を読み解き、その成果を展示する「空襲体験記を書く、一冊に編む」展(東京大空襲・戦災資料センター)を企画しました。空襲体験を綴った手記はどのように編集され、『戦災誌』という書籍にまとめられたのか。本展はその痕跡を詳らかにしています。

かつて誰かが経験したことを「想起する」とはどのような体験なのか。また、それを「編集する」とはどのような作為なのか。これらの問いについて、2つの展示を通して参加者のみなさんとともに考えます。

イベント当日の予定(変更になる場合があります)

18:45- 開場
19:00- はじめのご案内
19:05- 山本唯人プレゼンテーション「空襲体験記を書く、一冊に編む」
19:35- 松本篤プレゼンテーション「わたしは思い出す」
20:05- ディスカッション
20:35- 質疑応答
-21:00 終了
*アフタートークの時間をもうけます

登壇者プロフィール

山本唯人(戦災誌研究会)
1972年東京都生まれ。社会学者・キュレイター。2005年より東京大空襲・戦災資料センターの研究員として、研究・展示・社会教育にかかわる。2019年より「東京大空襲の体験記と空襲記録運動に関する研究(戦災誌研究会)」の研究代表者。専門は都市社会学、空襲・災害研究、記憶継承論。開催中の展示「空襲体験記を書く、一冊に編む」の展示監督を務める。

松本篤(AHA!)
1981年兵庫県生まれ。2005年よりremo[NPO法人記録と表現とメディアのための組織]を母体として市井の人々の記録の価値に着目したアーカイブ・プロジェクトAHA![Archive for Human Activities/人類の営みのためのアーカイブ]を立ち上げる。水戸芸術館で開催中の展示「ケアリング/マザーフッド」に出品している「わたしは思い出す」および、書籍『わたしは思い出す』の編者を務める。

オンラインでのご視聴について

  • イベントはZoomミーティングで実施します(ウェビナーではありませんので、参加者のお顔が映る場合がございます)。「Zoom Meetings入門」をご確認のうえ、事前にアプリケーションのインストールなど設定をお済ませください。zoomの参加に関する個別の対応はいたしかねますので、事前にご確認ください。

  • イベント開催後はアーカイブ配信を予定しています。音声やカメラの映像、zoomに表示される氏名が収録される場合があります。必要に応じて、カメラをオフにしたり表示氏名の変更をしてください。

  • 登壇者のプレゼンテーション、およびディスカッション中はマイクをオフにしてご参加ください。質疑応答の時間にマイクをオンにしてお話しください。

  • ご利用の通信環境により配信の遅延が起こる場合がございます。ご了承ください。

展示案内

空襲体験記を書く、一冊に編む
東京空襲を記録する会が収集した空襲体験記の〈原稿〉展
会 期
|2023年3月4日(土)– 5月7日(日)
会 場|東京大空襲・戦災資料センター
時 間|10:30–16:00
休館日|月曜日
入館料|一般300円 中・高校生200円
共 催|東京大空襲・戦災資料センター、戦災誌研究会
→詳細は会場のウェブサイトをご確認ください

ケアリング/マザーフッド:「母」から「他者」のケアを考える現代美術
―いつ・どこで・だれに・だれが・なぜ・どのように?―
会 期
|2023年2月18日(土)– 5月7日(日)
会 場|水戸芸術館現代美術ギャラリー
時 間|10:00–18:00(入場は17:30まで)
休館日|月曜日
入場料|一般900円、高校生以下・70歳以上無料
主 催|公益財団法人水戸市芸術振興財団
→詳細は会場のウェブサイトをご確認ください

期間限定アーカイブ配信公開中

アーカイブ動画を5月8日まで一般公開中です。
↑こちらのYouTubeリンクよりご視聴ください。


《森川寿美子の原稿》(東京大空襲・戦災資料センター保管)
《日記帳》


この記事が参加している募集

育児日記