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泣く泣く槍ヶ岳へ行かず下山したときの話

山に行っても良いのか?

2020年、コロナによって登山ができるのか?山に行っても大丈夫なのか?と論争が繰り広げられていました。
十分な対策と自分自身の健康管理をしたならば、山小屋も開けてくれているので行ってみよう!!と7月末の連休、槍ヶ岳登山を計画。
300回くらい電話をかけてようやく山小屋を予約。
なかなか空けない梅雨にため息をつきながら、新穂高温泉へ向かいました。

わさび平小屋

1日目、電車とバスを乗り継いで、わさび平小屋に到着。雨に濡れたカッパを干して、十分に対策されたきれいな山小屋で就寝しました。雨よ、上がってくれ!との願いは虚しく、朝から雨。予報では午後から激しくなるとのこと。
同じ山小屋にいたツアーガイドのお兄さんと話をすると、今日は双六小屋まで行くとのこと。その後は雲の平を目指すとか。
お兄さんたちも出るのなら、見込みがあるのかな?なんて願いながら出発。
長い長い小池新道を登りました。展望はなし。白いモヤが広がり、沢は流れが急になっています。これ以上、雨がふったら怖いな、、、と気持ちを落としてしまいます。

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鏡平で決断

10時過ぎに鏡平山荘に到着。手前の木道では少し浮かれたものの鏡池にうつる逆さ槍はどこにやら。
山小屋に駆け込むと雨が一段と激しくなりました。雨のしぶきで、少し前の展望しか無し。真っ白な世界のよう。
トイレを借りて、少し着替えをして、天気予報を見ると、午後、そして明日はさらに雨が激しくなるらしい。
槍はまた次にしよう。

2度目あることは3度ある?

実は槍へのチャレンジの中断は、これで2回目。

1度目は、昨年の8月初め。家の前で転び、前歯を折ってキャンセル。そして次は雨。

実はこのあと、お盆休みに計画したものの、天候と体調不安で泣く泣くキャンセル。

相性が良くないのかな?いや、きっともっと鍛えてきなさいってことだろう!楽しく登るために、もっと鍛えなきゃだ。

帰り道

鏡平山荘で、また来ます!とバッチだけ購入し、下山。

途中、わさび平小屋で一緒だったツアーとすれ違い、お兄さんとお話ししました。

お気をつけて!良い旅になりますように、と祈るように告げました。

雨もすごいので、休みなしでどんどん下る。

秩父沢の水力が少し増えていたのでひびる。雨が降り続いたら、さっき鏡平山荘で宿泊手続きをしていた高齢のご夫婦は帰れるのかな?なんて勝手な心配をしてみたり。

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途中、濡れた岩で滑って転びながらも、なんとかわさび平小屋に到着。お昼を過ぎていたので、持ってきていたお菓子をたくさん食べて、最後の下山。

新穂高温泉のバスターミナルに到着し、双六小屋と槍ヶ岳山荘にキャンセルの電話をしました。

「良い判断だと思います。また来てくださいね!」と双六小屋の方に言っていただくと、なんだか涙が出そうでした。

山は逃げない。きっとまたすぐにチャレンジできるはず。

そう言い聞かせて、温泉に入り帰宅しました。

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