見出し画像

空力デバイス研究③

「ダウンフォースだ!」
引き続きミニ四駆用の空力デバイスを研究します。
今回は、前回、前々回と実験してきた空力デバイスであるエアダム型ウイングとアンダーパネルを組み合わせて、車体全体としてのダウンフォースを検証します。

前回、前々回の記事はこちらです。


実験車両

実験のためにウイングとアンダーパネルを取り付けた車体がこちらです。

画像1
画像2
画像3

あいかわらず素材が透明で見づらくてすみません!
フロントパンパー上にボディを避けるように左右分割したエアダム型ウイングを装着。ボディの主翼後部もエアダム型ウイング化。ボディの水平尾翼部分は透明素材で左右を繋げて全体をエアダム型ウイングにしています。
アンダーパネルは、サイドウイング部をエアダム型ウイング化、リヤディフューザー部分もエアダム型にしています。

これに、前回までと同様に扇風機で風を当てて、ダウンフォース値を測定します。

実験結果

風速3.5m/sの風を当てたところ、結果は次のようになりました。
・測定値 : 5.5g
・揚力係数 : 0.616

考察

この結果は、とても意外でした。
測定値5.5gという数値は、何と、前回の実験で車体にアンダーパネルと普通のボディを装着した場合(下の画像の形態)の数値と同じなのです。

画像4

つまり、せっかくのエアダム型ウイングが全く仕事をしていないということです。

空気の流れを可視化できないので確かなことは言えませんが、複数のエアダム型ウイングによって気流が乱されたことが原因ではないかと考えられます。
推測ですが、前方側のウイングによって後方の気流が乱されるため、ボディやサイドのウイングは効率的にダウンフォースを発生させることができなかったのではないでしょうか。また、ボディのウイングによって気流が遮られるため、リヤディフューザーのエアダムはほとんど効果を得られなかったと考えられます。

今後の対策

エアダム型ウイングは揚力を発生させる能力は高いものの、後方の気流を乱したり遮ったりするためか、何も考えずに複数のウイングを車体上部に乗せても意味がないということがわかりました。
エアダム型ウイングの乗せ方や大きさについて、今後、考える必要があります。
また、エアダム型ウイングを多数搭載することができないとなると、サイドウイングやアンダーパネルの能力を引き上げる必要があります。

以上を踏まえて、次回以降の試作と実験をやっていきたいと思います!

次回


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?