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NIKKE エヌのエピソードの感想

この記事にはNIKKEに登場するキャラクター「エヌ」のエピソードのネタバレを含みます。
※最初の部分はエピソードの要約になります。気持ちの整理的な意味合いが強いので、エピソード見た方は飛ばしてください。

初めまして。最近NIKKEを始めてストーリーを片っ端から読み漁っている新任指揮官です。右も左もわからないままキャンペーンを進めていて、とても面白いストーリーだな~と思いながらゲームを進めています。

そんな中、何の気なしに前哨基地に向かい、ニケとの面談の画面でふとエヌが目に留まります。なんかこの子可愛いし、ピケとかアニスはもう読んじゃったし、エピソード読んでみるか~と思ったのがきっかけでした。

1話

エヌのとっても可愛い反応を見ながらマイルドコロッケを食べる様子などが描かれていました。しかし、エヌは自分の好きなマイルドコロッケや、三毛猫のぬいぐるみ、ピンクのしおりについて、全て「~らしい」と付けて喋ります。まるで他人事のように。少しひっかかりつつも、最後にはアークの夜景をバックにエヌのアラームが鳴り、帰っていくことになります。
ここまで読んでいれば、普通のエピソードっぽいですね。しかし、NIKKEではエピソード画面に戻ると次のエピソードのタイトルだけが見える仕様になっています。そこに書いてあったのは「始めて食べるマイルドコロッケ」。

2話

1話と同じように病室で、手帳を探すエヌのシーンから始まります。もうすでに雲行きが怪しいのですが、何が起こっているかは定かではありません。
エヌは1話で喋っていた自分の好きな物とは別のものを「好きらしい」と言います。ここで私はエヌは何らかの形で記憶がリセットされていると思い巻いた。もちろん劇中の指揮官は手帳のことは何も知らないはずなので、気付く余地はありません。
2話の終わりではこのようなやり取りがあります。

NIKKE 

そうして、指揮官はエクシアから「リコール&リリーズ」について教えてもらいます。そこは、エヌが所属していて、NIMPHを使いニケの記憶をどれくらい制御できるのかを確認するための特殊部隊でした。
エクシアは、おそらくエヌは毎日記憶を消されていて、さらに何らかの方法で洗脳されているかもしれないことを指揮官に伝えます。

3話

ついに全てを理解した指揮官は、手帳に書いてることをやろうとするエヌに対して、1話でやったことをやろうと提案します。その際、エヌは手帳がクシャクシャになるほど強く握っています。それを見た指揮官は手帳が洗脳の手段だと悟ります。そして手帳をエヌから貰った指揮官は「先生を信じる」と書き残し、エヌに返します。
そして一日を終え、エヌが帰るとエヌの研究員を名乗る者から「これ以上関わるな」という旨のメッセージが届きます。そして、その研究員から「手帳に書かれていることが記憶として働く」ことを指揮官は知ります。

4話

不穏なタイトル。指揮官がエヌの名前を呼ぶとエヌは怯えだします。
怯えるエヌを目の前に、研究員からメッセージが来ます。「手帳には、先生は怖い人だ。そして、手帳は誰にも渡さないという内容を書いた」という内容のメッセージでした。研究員は何故エヌに構うのかを指揮官に聞きますが、指揮官は「エヌに幸せな思い出を与えたいだけだ」と返します。
そして、指揮官は片膝をつき、エヌに対して真摯に向き合います。エヌは、「目が…優しいです。」と言い、差し伸べられた指揮官の手を取ります。そして、その日は指揮官に導かれるように進んでいきます。

次の日、同4話。エヌが来ないことを心配していると、研究員から住所のメッセージが届きます。そこには、手帳を失くして錯乱するエヌの姿がありました。エヌに対面した指揮官は、エヌに「名前、好きな事、どういう子なのか」を伝え、手帳はもう要らないと言います。

N102 : 馴染みのある声…
N102 : 馴染みのある眼差し…
N102 : 私のことを知っているんですね。
N102 : ……
N102 : 信じてもいいですか?
指揮官 : 信じていい
エヌは少し迷って、静かに私の手を取った
N102 : 信じます。
指揮官 : 行こう、エヌ
指揮官 : 今日も楽しく遊ぼう


勝利の女神:NIKKE N102 エピソード4話 

5話

研究員からのメッセージで、指揮官は12日間、毎日手帳を失くして錯乱するエヌの元に通っていることが分かります。
指揮官がエヌの元へと向かうと、長い沈黙の後、エヌは「先生。」と言います。指揮官のことを覚えているエヌがそこにはいました。

コロッケのことについて話していると、突然エヌは何かを悟ります。長い沈黙の後、エヌは「…消される。」と言います。

N102 : 先生。
N102 : 私のこと、覚えててくれますよね?
指揮官 : エヌ!
N102 : 答えてください。私のこと、覚えててくれますよね?
指揮官 : ……
指揮官 : ああ、必ず
N102 : じゃあ、もう一つだけ覚えておいてください。
N102 : 私は先生のことが好きです。
N102 : 絶対覚えておいてください。
N102 : じゃあ。

勝利の女神:NIKKE N102 エピソード5話

そしてエヌは倒れてしまいます。研究員から最後に「このプロジェクトは廃棄された」という内容のメッセージと共に、エヌの手帳が部屋に届きます。
手帳無しではエヌはまた錯乱状態に陥ってしまう、もう元には戻らないということを研究員のメッセージから知る指揮官。

場面転換後、ラピ、アニス、ネオンが登場します。指揮官はその3人にエヌと遊ぶことをお願いしていたようです。このシーンではエヌは皆のことや、過去に一緒に遊んだことなどを覚えています。

一日の終わり。指揮官はその日にあったことを全て手帳に書き記します。手帳の内容がエヌにとっての記憶になるなら、それを全て記してあげればいいという指揮官の考えが、場面転換前の指揮官が思いついたことだったようです。

N102 : 私、今日みたいな毎日を送りたいです。

勝利の女神:NIKKE N102 エピソード5話


感想

私が本当にすごいと思ったのが、この短編のような形の5つのエピソードでここまで感動できたところです。加えて、メインストーリーもそうですが、NIKKEのストーリーには実際の場面を想像させるような物語の演出がしっかりしていると感じました。エヌのストーリーではエヌの長い沈黙が上手くその不穏さや希望を表現していましたし、5話の指揮官のことを覚えていたエヌを見た指揮官の顔を「表情が変です。」と表現することろ、4話の最初にエヌに会うシーンで心情として(なにかおかしい)と一文挟む部分なんかは特に、ADV特有の空気感だったな~と感じました。とにかく感動しました。

指揮官のことが好きと伝えるエヌには確かに感情がありました。始めた当初、ロビー画面や戦闘中のセリフを聞いただけでは感情に乏しい子なのかな、という印象を受けましたが、このバックボーン込みだととっても奥の深いキャラクターに思えてきます。そして、手帳に記憶を記すようになってからは特段に感情の起伏が見えるようになるところも、良いポイントですね。しかし、手帳が記憶代わりという脆さは未だに残っている部分ですが、その脆さも良いですね…。結局その手帳自体も、指揮官との記憶の結晶みたいな部分だと思うので…。最後のシーンで何気に「私、辛いのは苦手なんですよ!」とエヌが言っていて、序盤のホットコロッケを食べて、それを交換して上げる流れを、今度はラピとエヌでやっているところが良かったですね。この物語全体を想起させられます。
あの研究員、最後のメッセージで格好つけて、物語の中で悪役から降りましたよ~みたいな態度取ってたけど、全然ダメ。許さない。

終わり

マジでいいシナリオ読むと毎回そのことしか考えられなくなって狂いそうになるので、こうしてシナリオと感想をまとめている次第でございます。こんなに良いシナリオがまだたくさん眠っていることを考えると、早く贈り物集めなきゃって気持ちになってきます。

NIKKE全体で「誰かを信じる」みたいな部分が本質として一本あるのかな~とか思いながら読んでました。ちょうどキャンペーンではアニスとネオンが喧嘩してるとこだったので勝手にそんなこと考えてました。それが本質だとしたら、それをどうNIKKEの世界で消化するのかが楽しみです。ロボットが感情を持つ世界観、好き!


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