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札幌の旅 -学会発表と講義へ-

こんにちは〜随分と更新が開いてしましました…
日々の診療と専門学校の講義で一杯一杯💦…
サラリとこなせるようになりたいものですね。

8月は専門学校は、夏季休暇期間で講義が無いのでひと段落ですが、プライベートは何かと忙しく、結局ゆっくりできることはありませんでした。


そして先日9/1〜4は自院のお休みを頂き、札幌を訪れておりました💡
涼しくて、湿度も低くて快適ですね〜!最高です。


さて、札幌に来た目的はコチラでした💡
第29回 排尿機能学会。
オシッコの専門家が集う学会です。

今回は特に難治性 過活動膀胱の新規治療に関する有効性・安全性や、間質性膀胱炎の診断システムや新規治療薬に関する演題が多く、かなり知識のアップデートになりました。

私は、男性を対象とした薬剤抵抗性の慢性前立腺炎/慢性骨盤痛症候群に対する鍼治療について発表してきました💡
(発表内容はまた後日書きたいと思います)


今回の慢性前立腺炎の教育講演『慢性前立腺炎の診断と治療戦略 〜可能性と限界〜』でも話が出たのですが、2022年の欧州泌尿器科学会(EAU)の慢性前立腺炎診療ガイドラインでは、鍼治療は推奨グレードstrong に位置付けられました。



ここ10年ほどで中国を中心とした諸外国から良質な無作為化比較試験が出てきた影響です。

2018年のコクランによる慢性前立腺炎に対する非薬物療法のレビューも大きく関与したことと思いますし、他のシステマティックレビューでも、鍼は部分的には薬物療法よりも優れた効果が示されているものがあります。


これは鍼灸業界にとっては大きなことですし、注目度も高まっていることと思い、私もこれは出さなきゃーと思い演題を出した次第です。


教育セミナーの演者、東郷容和先生(川西市立総合医療センター)の
「慢性前立腺炎は泌尿器科医だけでは患者満足度の高い治療はできない。チームを作って包括的なアプローチを行うことが急務。」というコメントが非常に印象的でした。

そのスライドには想定される多職種として、しっかり鍼灸師も含まれていました。

現状として当然と言えば当然ですが、排尿機能学会の教育講演の中で鍼灸の話題があがったことに驚きました。しっかり応えて行きたいですよね。


私の一般口演 発表後には「その手技はどこの施設(鍼灸院)に紹介しても出来るのか?」などなかなか厳しい御意見も頂きました…

当然、泌尿器科の先生は、鍼灸師が慢性前立腺炎や下部尿路症状の知識、治療手技を有しており、ある程度一般化されているものと考えるのは普通ですよね。

いよいよ鍼灸業界側も本腰入れて考えなければならないときが来たのかもしれません。国内の慢性前立腺炎の診療ガイドラインができた時、欧州のガイドラインに準じて、ある程度の推奨グレードは付くでしょうから、その時、泌尿器科専門医や患者さんからの要求に、鍼灸業界が応えられるでしょうか。
とにかく頑張っていきたいですね。


排尿機能学会での発表後は、その足で札幌スポーツ&メディカル専門学校さんへダッシュ!💨特別講義を担当させて頂きました💡

2年生の鍼灸学生さんを対象に、泌尿器科症状に関する講義をさせて頂き、近年のオシッコ問題に関する新しい知見も交え、実際の手技(中髎穴刺鍼や陰部神経鍼通電)も見て頂きました💡

学生さんの熱量もあり、とても良い雰囲気のなか講義することができました💡

嗚呼、日本各地にオシッコ問題に取り組む鍼灸師の仲間が欲しい!笑
そんな未来を信じて90分喋らせてもらいました。

当校の講師であり、ワロン鍼灸治療院の院長でもある加藤竜司先生と📸
治療院にもお邪魔しました。大学院までの同期でもあり、久々に遅くまで呑み交わしました。


このような貴重な機会を頂き、ありがとうございました💡

久々にリフレッシュになった札幌旅でした!
京都は相変わらずの暑さ!湿度!
もう少しの辛抱、きばっていきましょう。



烏丸いとう鍼灸院 院長:伊藤千展

京都市中京区元竹田町639-1 友和ビル5F
TEL: 075-555-7224


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