見出し画像

おいしいを求めて

「おいしい」で人を笑顔にしたいという想いで、パティシエになってYouTubeを始めてOTEMOTOプロジェクトを始動して、今に至る。そんな中、最近よく考えるのは「おいしい」って何だろう?ということ。

これまでは「自分がおいしいと思うものを作ること」しか考えてなかった。

でも昨今「美味しいもの」ってめちゃくちゃたくさんあって、むしろ「美味しくないもの」を見つける方が難しい。それは、生産者さんや食品メーカーさん飲食店さんなど、食に携わる様々な人たちの日々の努力のおかげ。
食材で生み出す「おいしい」はプロにお任せして、他の部分に目を向けてみよう。食材以外で「おいしい」が生み出せる要素って何だろう?と考えるようになった。今のところ出てる答えは2つ。

おいしいの方程式

1つ目が「いつ・どこで・誰と・何を・どうやって」に目を向けようということ。

「コレおいしいな。でもあの人と一緒だったら、きっともっと美味しいな」
「コレおいしいな。でもあそこで食べたら、きっともっと美味しいな」
「コレおいしいな。でももっとお腹が空いてる時だったら、きっともっと美味しいな」って思ったことありませんか?要するに

おいしい = いつ+どこで+誰と+何を+どうやって
("どうやって"は、食べるまでの手間隙や負荷の部分。自分で作る/誰かに作ってもらう・おごる/おごられる・焼肉/バーベーキュー など)

なんだろうなと。
ただ難しいのは、ここに当てはまる数字には個人差があるっていうところ。ちょっと極端な例で試してみる。

Aさん 45 = 10 + 10 + 10 + 10 + 5
Bさん 28 = 5 + 3 + 5 + 10 + 5
(おいしい = いつ+どこで+誰と+何を+どうやって)※1要素 10点満点
<Aさん>
いつ:好きな人の誕生日
どこで:自分好みの高級レストラン
誰と:好きな人
何を:フルコース(とても美味しかった)
どうやって:全額出してお祝いしながら
<Bさん>
いつ:自分の誕生日
どこで:不慣れで苦手な高級レストラン
誰と:ただの友達
何を:フルコース(とても美味しかった)
どうやって:奢られて祝われながら

(ものすごく適当なので説明は省きます)
といった具合に、2人で同じように食事をしたとしても、これくらいの差があるんじゃないかと思う。3つのシチュエーションで自分なりの"おいしいスコア"も試しに出してみる。

教室でお昼休みに一人でパンを買って食べる
14 = 5 + 3 + 2 + 3 + 1
大きな仕事の打ち上げに居酒屋で同僚とワリカン呑み食べ
35 = 10 + 5 + 10 + 5 + 5
何気ない日に久しぶりに実家で家族が作ってくれたごはんを家族と食べる
39 = 5 + 8 + 10 + 8 + 8
(おいしい = いつ+どこで+誰と+何を+どうやって)※1要素 10点満点

こんな感じかな。うん、やっぱり個人差ありますよね?
だからこそ、ここに目を向けようと考えた。

食の物語

2つ目は「物語を知ること」だ。その料理が自分の目の前に運ばれてくるまでに、その料理にはどんな物語があったのか。牛肉がどうやって作られ、どこで誰が作った玉ねぎで、誰がどういう想いで調理したのか。それを知って食べるのと、知らずに食べるではおいしいに雲泥の差がある。だから、その料理の物語を知り伝えようと考えた。

米ふぇすの誕生

YouTubeを始めてから、作ったものが実際には食べてもらえないことにずっとモヤモヤしていたし、お店でケーキを作ってた頃は、届けられる範囲と数に限界があることにモヤモヤしていた。これもついでにクリアにしたい。整理すると、やりたいことはこの4つ。

  1. 「いつ・どこで・誰と・何を・どうやって」に目を向けること

  2. 食の物語を伝えること

  3. 実際に食べてもらうこと

  4. たくさんの人に届けること

佐藤さん(ロシアン佐藤)ともたくさん話し合って、色々と考えた結果、YouTubeとメニューが連動した飲食店はどうか!という提案をした。しかしコレは却下。次はごはん一升ライブをイベント化してはどうか!という提案をして、コレにはOKが出た。"ライブ配信×イベント「米ふぇす」"の誕生だ。(イエイ!)

といってもイベントの知識はゼロに等しい。
まずは色んな人から知識を得ながら小さく始めてトライ&エラーを繰り返そう。ということで、これまで3回の米ふぇすを小規模で行った。

米ふぇす第1回〜第3回の集合写真

詳細はこちら
完璧ではないけれど、みんな「おいしかったー!楽しかったー!」と言ってくれた。そして、毎回たくさんの喜びや反省、発見がある。

特に驚いた発見は「スタッフ券」が1番人気ということと、「スタッフ券」のみんなが本気で「イベントを成功させるぞ!」という想いで挑んでくれること。

「スタッフ券」というのは、会場の準備をしたり、カメラを回したり、料理のお手伝いをしたり、カンペを作ったり、コメント対応したり、といった具合に、様々なことを一緒にやる、イベントの裏方スタッフになれるチケットのこと。
最初は、スタッフといっても少しお手伝いしてもらうレベルかな?と思っていた。しかし実際にやってみると全然違ってた。みんな「他にやることは?」「手伝いましょうか?」「これはどう?」とお互いに声をかけ合ってどんどん動いてくれて、最後には「お疲れさまでしたー!次はコレこうしたいね、コレはすごい良かったね、ありがとう」と労い合っていた。
スタッフ券のみんなのお陰で、私もさらに気合いが入った。皆でイベントを作るぞー!という意気込みで取り組んだ。この施策は最高だった。
皆でたっくさん働いた後に皆と食べるおいしさは格別。米ふぇすに最高のスパイスを与えてくれた。

ということで「スタッフ券」はおいしいを構成する5つの要素のうち、3つ「いつ・誰と・どうやって」がスコアアップする施策になることが分かったから、これからも続けていく。

他にも、やって良かったこと、コレはやめようと思ったことなど、書きたいことがたくさんあるけれど、それはまた別の機会に。

次はどうする?


まとめると、これまで行ってきた3回の米ふぇすを通じて、このイベントをレベルアップさせることで、先ほど書いた「4つのやりたいこと」が実現できる確信している。そのために、次にやりたいことはこの4つ。

  1. 全国各地を飛び回り、色々なおいしいものに出会うこと

  2. 食に携わる様々な人たち(生産者さんや食品メーカーさん飲食店さんなど)と出会うこと

  3. 米ふぇすで食べるメニューを宅配で届けられるようにすること

  4. 企画から一緒に考えるスタッフ券を作ること

ということで、明日からEXPOに参加してきます!!

みんなにとっての第2、第3のホーム。おいしいねって言い合える仲間がいつでもそこにいる。そんな「日本一大きい最高の食卓」を作る。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?