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大人が痛くて泣いた話/文:ピラミ△

こんにちは、ピラミ△です。

どうですか皆さん、最近、痛みで泣いてますか?
大人っていうのは気軽に泣けません。周囲の目・泣いた後の疲労感・泣いても問題の解決にはならないという事実…などなど、泣くためのハードルを心の中にいくつも持っているのです。

ですが、そんな大人たちでもスナック感覚で泣ける時があります。

それは痛い時です。

…とまぁココまで書いておきながら何ですが、わたしはふとしたこと(子供達が公園で楽しそうにしている、動物系のポスターを見た、アニメや漫画でキャラが不遇な目にあっている、桜が開花した、など。……うん。ふとしすぎだな…)でよく泣きます。

ただ、そんなことで泣いた話をココで披露しても仕方ないのです。
わたしがしたいのは「大人が痛くて泣いた話」なのです。

わたし、大人になって痛みで泣きました…
それも、二回。


ちょっとドラマのセリフみたいに言ってみました。とくに意味はないです。
しかも二回中の一回分の話しか今回はしません。思わせぶりなセリフを駆使するあたり、わたしも大人の女だなって感じですよね。

とにかく、痛くて泣いたお話を記憶を掘り起こし綴っていくことにしましょう。
果たしてどんな凄惨な事情で泣いたのか……皆様もハンカチを用意してお読みください。

【case01 膀胱炎】

……いや膀胱炎ナメたらアカンよ? めっちゃ痛かったんだから。

あれは、わたしが社会人になってパチンコ屋さんに就職した時の話――。

高校を卒業し、早3ヶ月……パチンコ屋さんのお仕事にもちょっとずつ慣れてきていたわたしは景品カウンターで有頂天でした。
景品カウンターっていうのはパチンコやパチスロをやる方にとってはお馴染みの場所ですが、知らない方のために言っておきますと、大当たりによってパチンコで出した玉やパチスロで出したコインを、相応の物品と交換する場所​─​─それが景品カウンターです。
で、なんで有頂天だったかと言うと、仕事をパキパキっと覚えて一人で切り盛りできるようになっていたからなんですね〜。飲み込みだけは人一倍早く、最速で独り立ちしたことにイキっていたような気がします。若いって恥ずかしい…。

さて、話を戻します。
景品カウンターって言うぐらいですから景品があるわけです。遊びに来ている人は皆、景品を欲しがります。つまり景品は大事なモノです。大事なモノが置いてある場所は無人には絶対にできない。
一人でカウンターを守るわたしはさながら守護神の如き荘厳さを放っていたかと思います。

そんなある日、今日もお仕事頑張るぞい〜と気合いを入れたはいいものの、何だかいつもとコンディションがちょっと違う気がする。熱っぽいわけではないし喉が痛いわけでも鼻水が出るわけでもない。生理前ってわけでもないしなんだろう…。
まあいいや、トイレ行ってから朝礼参加しよ〜。

あれ? おしっこしたのに何かスッキリしないな?
ん〜時間ないし後でもっかい来るか…。

​───────

股に違和感を感じて数日(言い方)。

だんだんと違和感は強くなり、それはもはや症状というべきものになっていました。
常に感じる強い尿意
酷い残尿感
下腹部痛etc.…

尿意と残尿感と下腹部痛をスッキリさせるために行きたい場所・第1位………それはトイレです(当たり前)。

なので、仕事中のわたしの脳内は

「トイレ行きたすぎワロタ」
「サンクチュアリと書いて聖域、そしてトイレと読む」
「草超えて森超えてトイレファンタジー」
「トイレットペーパーおいしい」
「トイレ(裏声)」


そんな言葉たちが響き倒していました。
…こんな風に書くと「うるさ。行けばいいじゃん」的なテンションで返されそうですがね。
さっきも言いましたけど行けないんですよ。
ダ〇ソーの店員さんみたいに「そこになかったらないですね」と言われたなら諦めますがね、トイレはあるんですよ。だのに近寄れない。

だって……そう、わたしの仕事は持ち場を離れられないんだからぁ!! 

封印されし守護神の如く身動きが取れないんですよってば!!
だから、脳の中で草生やしたり裏声出したりしながら一通り悶絶して、そのうち全神経は膀胱周辺に集束されていくのです。

さらっと書いた各症状をもうちょっと詳しく書くと、
・常に感じる強い尿意
もはや尿意を通り越して漏れてるんじゃないかレベル。我慢できるかとか制御できるかとかそういう話ではない。死活問題といっても過言ではないくらいのトイレへの行きたさ。これが常にある。
・酷い残尿感
残尿感とは高齢になってから味わうものだと思っていた。出しても出しても出し切れていない感が拭えずスッキリしないし、かといってもう出るものはないので地獄。それでも上の症状(強い尿意)は常にあるのでホントに地獄。当時18歳のわたしにはあまりにも酷でいっそ殺せと思っていた。

「トイレに行きたいです」と言うのが恥ずかしいとかそういうのは一切なかったんですけど。頻度が問題でした。あまりにも頻繁。
仮に同じ頻度で誰かに連絡を取ったとしましょう。即座にメンヘラ扱いでブロックされる案件ですね。まぁわたしはトイレにさえブロックされなければ発狂しなくて済むのですが。

「すみませんトイレ行きたいのでカウンターフォローお願いします…すみません…何度もごめんなさいすみません…」
インカム越しに震える声で何度そう頼んだだろうか。
漏れそうで漏れそうで震える。
あ、なんだかメンヘラ?っぽい某歌詞みたいですね。

トイレ行くためにこんなに謝ることなんて、後にも先にももうないと思う。わたしが拘置所に入ってももうちょっと堂々とトイレに行きたい旨を主張するでしょう。そんでもってトイレ行っても行っても上の症状に終わりがないから、マジで何十回も震えてますからね。止まらない着信かて。あの時の先輩方本当にごめんなさい。
とはいえ、トイレにめちゃくちゃ行きたくて漏れそうなだけでは、流石のわたしも泣きません。

真の地獄は念願のトイレにたどり着いた後でした。

今にも出そう(でも出ない)なので急いで個室に入り、制服を下ろし便座につくが、頻繁にトイレに駆け込んでいるためもう出る水分はない。めっちゃ漏れそうなのに、だ。しかしこのままでは戻れない。少しでも出していかないとトイレに来た意味がないのだから……そう思いしばらく粘ると一筋の光(尿)が……!

申し訳なさそうな量の尿「…………チョロ」

いっ…

痛あああああああああああああああああああああqswでfrgthyじゅきぉ;p:@あああいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

なんやこれハゲ! タコ! ナスビ! アホかめっちゃ痛いわ!!!


少しでも尿が出ようもんなら股にツーンとした激痛が走る。

例えるならワサビを少量ではなく大量に食べた時、鼻にツーーーンとくるアレ。

アレが…
アレが股に起こるのだ。

尿も溜まってはいないが、わたしもたまったもんではない。

「ふぇぇ…痛いよう…痛いよう…ポロポロ…」
あまりの痛さにわたしは尿が出る度にしくしくポロポロと泣いていた。

痛いよう…という言葉も誇張ではなく本当に自然に口から出た小さな悲鳴。

それくらい痛かったし、これを何十回と繰り返さなくてはならないのがあまりにも地獄だった。これを避けたいがため、あまり水分を摂らないようにしていたが、これが「チョロ」ではなく「ジャー」と出ていた場合、わたしはもうこの世にはいなかったかもしれない。

いくら戦っても残尿感は無くならないが、いつまでもトイレにこもっているわけにはいかないので深呼吸をし、落ち着きを取り戻した頃に業務に戻る。

ちなみにトイレに行く時にはインカムもつけっぱなしで行くのだが、話すボタンを押している間しか声は届かないので特に問題はないはずだった。
だが、一度だけ何かの拍子にボタンが押され、ホールのスタッフや事務所にいる上司などにわたしの小さな悲鳴が筒抜けになったことがある。

わたしはイヤホンを外していて全く気付かなかったのだが、カウンターに戻るとフォローの人から
「『うぅ〜痛いよう〜…』って聞こえてたけど大丈夫?」

と、爆笑されつつ心配されるなどしました。

もし同じ境遇で膀胱炎になった人がいたらインカムには是非気をつけてほしい。二重の意味で泣くハメになりますからね…。


【ピラミ△の大人になってから痛みで泣いた話 Case01】 完




ウワ〜〜〜思い出してたらなんか辛くなりました。
痛みで泣いたって言うからもっとヤバい話かと思った?
いやいや、結構なレベルで痛かったんですよホント。

なお軽度の膀胱炎であれば自然治癒するとネットに書いてあったのもあり、お金もないし病院行くのめんどくせ〜まあ放っておけば治るか〜と楽観的思考で地獄のような状況に耐えていたら、後日ついに血尿が出たので諦めて泌尿器科みたいなところに行きました。抗生物質入れたらすぐ治るからね〜と尿道から膀胱へ管みたいなのを笑顔でぶっ刺された時もめちゃくちゃ痛かったです。
それと飲み薬を服用していたら3日くらいですぐ治ったけど、悪化した膀胱炎はマジで地獄なのでみんなはわたしのようにはならないよう、以下の言葉を送ります。

股に違和感あったらとりあえず足早に病院へ。

はい。復唱して下さい。

M股に違和感 AあったらTとりあえず A足早に病院へ。

そう、略して、MATAで覚えてください。


当たり前だけど股を清潔にするのはもちろん、免疫力が下がったり、トイレを我慢しすぎたり、逆に水分を摂らなすぎたり(あっ)すると良くないらしいので気をつけてくださいね。
特に女性は膀胱までの距離が短く、膀胱炎になりやすいみたいなので、違和感を感じたら尿道に管ぶっ刺される前に病院に行きましょう。アレもホント痛いので。

それでは、今回は予告通りCase01でお終いとさせていただきます。
Case02まで書くと読むのだる〜ってくらいの長さになりそうなので、それはまた今度のお話に…。

皆さんも“僕の私の痛くて泣いたエピソード”などがあったら是非コメント欄などで教えてくださーい! 
面白そうだな(失礼)と思ったら取材をさせてもらったりさせてもらわなかったりするかもしれません。

アジトのフォロー、スキ、拡散と合わせてどうぞよろしくお願いします。

それではまたお会いしましょう。さようなら。

文:ピラミ△
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