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ゆる妊活日記

ゆる妊活をして2年くらい経っただろうか。元々子どもはいなくてもいいと思っていた私が、妊活をはじめるとは自分でも不思議だ。

夫婦共々旅行好きで、国内外問わずあちこち行っている。こんな風に、お爺さんとお婆さんになっても、2人でたくさん旅行して暮らしていければ満足だ、と思っていた。けれども自由に旅行に行けない世界になって、改めて人生や暮らしを考えた時、子どもがいる生活っていいのかもと思い始めた。既に30代後半だったから、そんなに簡単に出来るとは思っていなかったが、治療をして何がなんでも子どもをつくる!みたいな気合いもなく、タイミングをはかったり、お酒をやめたり、葉酸を飲んでみたり、ゆるゆると妊活をしてきた。

友人知人には、若い時から不妊治療を続けている人がたくさんいる。私はゆる妊活をするようになってはじめて、彼女たちの苦悩が分かったし、今まで心無い言葉で傷つけてしまっていたなと反省した。

本格的に治療をしていない私ですら、生理がくるとガッカリするんだから、仕事を辞めたり、病院で治療をしたりしている子は、本当に辛いだろうなと思う。トイレで泣いてしまう子や、イライラしてキツくなる子達に対して、私は白い目で見ているところがあったけど、今は寄り添える気がする。新しい事をはじめると、人って成長するんだなと呑気にも思っている。

今日生理がきて、ちくしょーと思った。いつの間にか、子どもが欲しい側の人になったのか。それとも単に目的が達成できない事への苛立ちなのか。

子どもが出来るかもしれない・出来ているかもしれない、という気持ちは、様々なところで選択を鈍らせる。転勤の話が来たとき、昇格のチャンスを与えられた時、小さなことでは美容医療を受けようと思ったとき、飲み誘われた時…。子供ができているかもと思って選ばなかった選択が、全て無駄に思えてくる。だからここで諦めたくはないという気持ちになってしまう。でもそれって、本当に子どもを望んでいるってことなのだろうか?ただ、自分の選択が正しいと思いたいだけの様な気もする。

もう諦めますと宣言するほどの潔さもなく、本格的に不妊治療に取り組みますという気合いもない。そうゆうグズグズした状態が嫌だわーと思いながら、今日もグズグズしている。



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