もしもあの日に戻れたら

誰しも、もしもあの日に戻れたら、と考えたことがあるように思います。
大人になった今の記憶と知識を持ったまま子どもの頃に戻れたら、もっと勉強したなあとか、あの子と喧嘩別れするのは絶対回避しようとか、あんな酷い恋愛は絶対にしないぞとか。そんなことになったら神童チートプレイだなあ、なんて、僕もそう思っていました。

ある日、子供の頃に戻った夢を見ました。今はなき実家、今は亡き愛犬、あの頃使っていたバッグ、汚れたスニーカー。どこかに出かけようとしていたのか、玄関でぼんやりしていたところから夢が始まりました。次第に夢の世界に馴染んできたのか、いや、この家はもうないし、僕は社会人になって一人暮らしを始めている。なのにここにいるのは…子どもの頃に戻ったのか?

ここで夢だと気づかないのが夢の不思議なところです。夢を現実だと思い込んだ僕がそのとき考えたことは、
これからまたあの辛い時期も来るのか?受験も大変だったし、人間関係が荒れたこともあったな、就活も時期が悪くて大変だったんだよな…
既に経験済みの「あの日」との間違い探しをする日々が20年30年?こわいこわいこわいこわい。

でした。前世の記憶を持ったまま異世界転生して別人になるやつ()ならまだしも、記憶を持ったまま自分の人生を歩み直すの、想像してたよりきついかもしれない。

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