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だーすち記念日(元アイツの日)


毎年6月6日になると絶対思い出す同級生がいる。
彼は私の家の向かいに住んでいて
見た目はのび太、中身は浦安鉄筋家族の花丸木みたいなヤツで(服は着ている)天真爛漫としていて害がない。

登校時間が被ると
「mmちゃ〜ん、今日は早起きなんですね〜行きましょ〜!」と声かけてくる。
私は見た目も中身もまる子みたいだったので
「げ、朝からコイツと学校まで一緒かよ、、トホホ」という感じだったものの彼が嫌いなわけじゃなかった。

ある日の6月6日、彼は言った。
「今日は6月6日、僕の誕生日なんだよ〜!でもね?6月6日は悪魔の日でもあるんだよ〜!僕は悪魔の日に生まれた、悪魔の子なんだよ〜!」
彼と悪魔というワードがあまりにもかけ離れていて思わず笑ってしまったのを覚えている。

彼は今、大学の同級生と結婚して北海道でなんかの研究者になったと聞いた。
今日は令和6年6月6日だから、彼はきっと大興奮しているだろうなーと日中思い出していた。

◾︎

さて話は変わる。
我が家は夫と私とで息子の寝かしつけを行う。
20時半にみんなで寝室に行き、絵本を読んでケラケラ笑って、21時に消灯する。
寝る前には必ず「大好きだよ、ママの宝物」と声をかけハグをする。
私の人生で最も尊くて愛しい時間だ。
21時になり、さて消灯だという時。

「パパ、だーすち!ママ、だーすち!」

初めて息子の口から大好きという言葉が!!
ずっと聞いてみたかった大好きという言葉!!
しかもしっかりハグ付き!!

うわぁァァァァ!!!と胸がいっぱいになった。
息子の大好きの破壊力は半端ない。
眠たかった私もパッカン目が覚めnoteしたくなり今に至る。

というわけで同級生のアイツには申し訳ないけど
6月6日はアイツの誕生日でも悪魔の日でもなく、だーすち記念日とする。

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