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農家になろうと思ったきっかけ 3

 学部1年時に参加した子供食堂でのボランティアで農業に強い関心を抱くようになった私でしたが、次に農業の現場に足を運んだのは学部2年も終わりに近い春休みでした。というのも、学部1年時は陸上競技部に所属しており休日に農家でボランティアをしようとしてもなかなか時間が取れない事情がありました。また、当時の私は農家巡りは長期休みが適していると勝手に思い込んでおり、週末に通うことの出来る近場の農家を探そうとしていませんでした。学部3年になって仙台市内でも体験を受け入れてくれる農家の方がいることを知りました。あの時もう少し早く身近な農家を訪問しておけばと今では後悔しています。

 学部2年の春休み、私は福島県の養鶏農家で10日間程度ボランティアをすることにしました。”ボラバイト”という農家がアルバイト・ボランティアを希望する人向けに求人を出しているサイトで偶然見つけたのがきっかけでした。福島は私が住んでいる宮城県から近いこともあり気軽に参加できる距離であったことも参加を決めた理由の一つでした。

 福島県の養鶏農家に行くまで私は住み込みで農家の方の元で働いた経験がありませんでした。山形県の移住プログラムの場合は宿舎は農家の方の家とは別に用意されていました。実際に住み込みをしてみて感じたこととしては、農家の方の暮らしの様子を近くで拝見することが出来るため農家の暮らしを深く理解することが出来るように感じました。普段どのようなものを食べているのか、何時間程度寝ているのか、住み込みをして寝食を農家の方と共にするからこそ分かることは沢山あります。もしこれから農業体験を見当されている方がいましたら、住み込みを強くお薦めします。ただ、当時私は20歳で年齢も若く、農家の方としても気を遣うことがないため受け入れやすかった側面はあると思います。

 養鶏農家で10日間ほどボランティアをして、鶏の生態(鶏は止まり木にとまった状態で起きたまま寝ます!)だったり飼料の配合(ここでは書けませんが、様々な工夫をして健康な鶏が育つように工夫されていました。)など農学的な側面で学ぶことは様々ありましたが、それ以上に印象的だったのが農家の方の暮らしの様子でした。私がお世話になった農家の方にはお子さんがいたのですが、朝家族全員で食事をし、子供を幼稚園に送り届けてから農作業をし、夜には家族全員で育てた野菜や鶏の卵を使った料理を食べる。都会で育った私にはなんとも幸せそうに見えてしまいました。(実際、これまで体験で訪れた方でも同じ感想を持たれた方は多かったようです。)普段の大学生活ではほぼ一日中座って講義を受け、独り暮らしをしていた私には、その農家の方は健康的で家族との時間を楽しんでおり羨ましく感じました。

 この福島県の養鶏農家でのボランティアを通して、私は”農業”という生き方に惹かれました。この経験がきっかけで全国各地の農家・農業法人でアル バイトをするようになりました。

 最後に私が利用した「ボラバイト」というサイトのリンクを張っておきます。


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