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回顧録⑬

グランドオーナーになってから3年、驚くほど順調な日々が続いていました。

私は何人もの傘下のオーナーたちを育て、多くのスタッフを指導しました。歩合制の収入があり、顧客を獲得すればスタッフは続けてくれるため、女性でも男性以上の収入を得ることが可能で、これが私にとって非常に魅力的で、もっと多くの女性が自立できるように尽力していました。
計20人以上の女性が自分の店を開業してくれました。

自分の店を持つことは時に苦しいこともありましたが、それでも楽しさと充実感がありました。また、お店を成長させるには成長し続けることが不可欠で、むしろ成長しなければお店を維持することさえ難しくなると痛感しました。それでも、毎日が充実していました。

しかし、スタッフとのコミュニケーションでうまくいかないことがあり、泣くこともありました。また、私の行動が「有難迷惑」になることもありましたが、それでも楽しかったのです。

なぜなら何も持たなかった一人の女性が成長し、自分の夢を実現し、更なる成長を遂げ、最終的には夢を他の人々に提供する立場になる姿に、私は喜びと達成感を感じました。
私にとってこれが天職だと確信していました。死ぬまでこの仕事を続け、多くのショップオーナーを育て上げることが私の唯一の目標でした。

しかし、そんな時、未曾有の大災害である「コロナ」が始まりました。

 

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