おじちゃんのこいのぼり

わたしの家は奥まった所にあるので
大きな通りまでに何軒かのご近所さんの
家を通りすぎて行くわけなんですが
ある日仲良しのご近所さんの軒先に
子どもが持つ小さなこいのぼりが
国旗を掲げるように飾ってあって、
これがすごくかわいい。

おっきなこいのぼりじゃなくて
このかわいいサイズのやつ、
百均で買ったのかな。
ちょっとした季節感を小さな世界で
楽しんでる感じがすごくいいんだよな。
多分おじちゃんが飾ってるんだろな。
田舎のこーゆーところがほんとに
すてきなんだよな。


なんてわたしは思うわけです。
晴れて気持ちいい陽気の日なんか
それはそれは青空と緑に映えて、
さらにおじちゃんの気持ちを思うと、
ますます、こころはほっこりとして、
いい感じなんです。


そんないい感じなことって、
家族にもおすそ分けしたい。
早く見てほしい。

「あのこいのぼり見た??
絶対おじちゃんだよね!
百均のやつ飾るのかわいいよね〜」

と。
すると、お母さんが気まずそうに

あのこいのぼりは、
「本日直売所に出すものがあるから、お前んとこで出すついでにうちのも持って行ってくれ。」
っていう私へのメッセージ…なの。。

と。


あんたとの秘密のサインかい!!



いやー。ショックだったなー。


まぁとても理にかなっていて
いい考えなので
(毎回ありなしを連絡するのも面倒だし、メールはお互い見ないし、道なら絶対見るし、お母さん毎日直売所行くし)
さすがおじちゃん、いいアイディアだなと
それはそれで感心したお話でした。

(あ、結局ほっこりしてる)


後日、別のご近所さんから

あそこんちは男の子が産まれたんだね?

と聞かれたお母さんが、
なんと言ったのかは
知ったこっちゃありません。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?