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『エイジレス・ライフデザイン』の心得ノート その9 コミュニケーション力を高めるデザイン手法 No1

岡田大士郎
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このシリーズでは、組織社会でのコミュニケーションを誘発し、相互活性化させてゆくのに必要な「場」つくりをお伝えしながら、エイジレス・ライフデザインのヒントになる、「コミュニケーション力アップ術」とその考え方を紹介してゆきます。

また、私が今迄取り組んできた具体的な事例や、仮説検証の結果についてもお話ししてゆきたいと思います。

はじめに「コミュニケーション」の本質を考察してみましょう。

組織社会では、「コミュニケーション」により 人の感情、意思、思考、知識など様々な情報が伝えられ、受け止められながら創造的知識生産活動が行われます。

「コミュニケーション」の機能は『情動的』であり、相手の意識や行動を制御すると共に『共感』を呼び起こす行為でもあります。

「コミュニケーション」は、言葉による会話や対話に、表情、身振り手振りといったノンバーバル(非言語) メッセージが統合されてリアル空間で成立するものと、バーチャル空間(メール、チャット、TV電話等ICTツールを媒介した場)を通じて成立するものがあります。

最近の技術進歩でバーチャルとリアルのボーダーが無くなりつつありますが...... でも、臨場感や息づかい、香りを感じられるのはリアルコミュニケーションならではです。

組織内コミュニケーションを触発し活性化する秘訣は、集団の中での人々の意識や行動心理を理解すると共に、組織規模に即したワーカー数とワークスペースの調和と「場」の効果的な演出を考えなくてはなりません。

役職員全てがお互いに顔と名前が判る規模の会社と、社員が何千人、何万人もいて、オフィス拠点が国内外に多数展開している組織のコミュニケーション戦略は異なります。

オフィス内で働く役職員全てがお互いの顔と名前が認識できる規模(100名程度の人員数)では、社員同士が仲間、同僚意識を持ちながら仕事上のコミュニケーションは比較的スムーズに行われます。

この規模の組織では、リアルコミュニケーションを主体としたコミュニケーションマネジメントが可能です。
社長主催の朝会やタウンホールミーティング、日々の業務の打合せは、知った者同士で効率的なテーブルワークが有効に機能します。

一方、組織が一定規模以上になると、お互いの名前や顔を直接認識出来なくなります。同じ組織やチームで働いていても、話した事もない人が増えてきます。

この段階にある組織のコミュニケーションマネジメントには、物理ワークプレイス内のリアルコミュニケーションを触発させる仕掛けと、ICTツールを活用したユニファイド・コミュニケーション環境を融合した場創りが求められます。

そして、何よりも組織規模に関係なく、働く人々が交わりを持ち、共通話題で盛り上がり、共感し、同じ会社で働く仲間としての喜びと達成感を分かち合える風土創りを心掛けなくてはなりません。

コミュニケーション改革とは、風土改革の根幹を成す取組なのです。
ライフシフターとして認識しておくべき大切なポイントだと思います。

-続く-

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