見出し画像

光の邑の住民たち 11

キャンプの4日目に柚木さんの口から語られた話は、この地球は、大洪水に見舞われ壊滅するということでした。しかし、それは、破壊のための破局ではなく、創造のための破壊であるということでした。

「皆さん、落ち着いて聞いて下さい。これは、悲劇を語っているのではありません。惨劇を迎えることはありません。既に、この未来図は、銀河連合によって対処されています。もし、解放の日がなければ、大きな悲劇を迎えるところでした。しかし、今は違います。少しの時間の遅延はありましたが、計画どおりに進んでいます。まずは、安心してください。」柚木さんは、参加者をなだめました。絶妙のタイミングで、渥美さんたちは、参加者に暖かいハーブティを配りました。それに口をつけると少し気分が落ち着きました。柚木さんは、その間、優しい穏やかな眼差しで参加者を眺め、渥美さんに感謝の目線を送っていました。

ここから先は

2,393字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?