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巡禮セレクション 38

2013年10月12日(土)

「ワニと兎」柚子房考

有名な因幡の白兎の話ですが、
僕の見るところ、この話は、
ワニと兎の話
兎と大国主命の話
大国主命と八上姫の話に
分かれるように思います。

これらは、因果的に繋がってはいますが、
直接的に一連の話ではないように考えています。

その中で今、考えていたのは、
ワニと兎の話です。

このワニは何を指すのか、いろいろな説がありますが、
僕のイメージに一番合うのは、
ワニ船です。
ワニ船とは、帆船のことだそうです。
大型の船をワニ、小型の船をカモと呼ぶ地域もあるそうです。

もしかすると、和邇氏は、造船技術に長けていたのかもしれませんね。
そうなると兎族も和邇氏ということになります。


僕は、こう考えています。
因幡には、神功皇后伝説が残っています。
そして神功皇后は新羅に遠征しています。
和邇氏の中には、新羅の駐留将軍になった人もいるようです。
この遠征の後、鳥取県の二ツ山には応神天皇を生んだところと伝えるところがあります。
また、福部町史をパラパラとめくっただけですが、そこにも神功皇后についてのことが書かれていました。
僕は、逆に因幡から旅立ったのではないかと思います。

記録では対馬の和珥津(わにつ)から出航したようです。

神功皇后は、そこで因幡の兎族に船をたくさん作らせたのだと思います。
もしくは、和邇造船族が因幡で造船するにあたって、
兎族の木材を利用したのかもしれません。
白兎信仰の八頭地区は、山間といっても良い地域です。
川が流れ、そこから切り出した木材を運んだのかもしれません。
それは、新羅遠征のための軍船です。
ワニ船とは、軍船なのだと思います。


今昔物語には、琵琶湖へ遡ってきた鰐と鯉の話が残っています。
最後は、鯉が勝って竹生島に住むようですが、
鯉は龍族でしょうし、瀬田の唐橋の下には龍宮があると言います。
きっと龍族に攻め入った者が、軍船に乗って川を登ってきた話だと思います。

兎族は、たくさんの軍船を作り造船費の勘定をします。
または、木材費ですが、
仕上がった軍船を一艘、二艘・・・と勘定したのだと思います。
兎がワニの背を渡るがごとくですね。
作った船は、背の深い岩場か、近くの島(おきのしま、もしかすると息長の島)に停泊させていったと思います。
赤壁の戦いのように水上には、たくさんの軍船が連なって繋ぎ止められたと思います。

兎族には、なにかの皮算用があったのかもしれません。
もしかするとぼったくったのかもしれません。
しかし、神功皇后は戦前のため、十分な報酬を与えることはしませんでした。

白兎は、素兎と表記されています。
素は、「素っからかん」や「素ってんてん」の素です。
兎族は、この造船により財力が散在したのだと思います。

僕の考えでは、この貧窮を救ったのが大国主命だと思います。
いわゆる財の神ですが、
実際は、鴨族だと思います。
もしかすると、八上姫の婚姻があったのかもしれません。

八上姫は、木俣神を生みますが、
木俣とは、枝分かれした木ですが、
僕はこの形は、雷の形に思えます。
雷は雨を呼びます。ゆえに木俣神は、水の神である御井神とも呼ばれるわけです。
雷神を生む話は、
大山昨神と鴨玉依姫の婚姻にも見れます。
これは日吉大社の話です。日吉大社は鴨の社です。
因幡の氷ノ山は、日枝ノ山と呼ばれたようです。
日枝とは、日吉の古い表記です。
また、白兎神社を合祀したのは賀茂神社です。


もしかすると因幡に降臨した天照大神とは、神功皇后のことかもしれないと考えています。
城光寺縁起のコピーを見せてもらいましたが、そこには天照大神とは書かれておらず大日孁貴と書かれていました。
大日孁貴とは、天皇家に属する日神の巫女の代表だと思います。
これが、新羅遠征の基地として武内宿祢の計らいで、
兎族の力を借りるため神功皇后が因幡へ訪れたのだと想像しました。
大江氏の本には、因幡には私都という地名があり、
これは私部からきていると、意味は高貴な人の付き人の意味だそうで、
因幡には高貴な人が居たと書いていました。

大江氏曰く、八頭町に瀬織津姫祭祀が多いのも、
神功皇后の影響かもしれませんね。
『福岡市・波折神社縁起
祭神 瀬織津大神、住吉大神、志賀大神の三座。
縁起によれば、神功皇后が新羅を遠征されて凱旋なさった時に、この三神がこの浦の渡村の鼓島に現れた事から、皇后はこの浦の岡分河原崎の宮之本という地字に神垣を造って斎祀された。』
http://lunabura.exblog.jp/16582444/

城光寺縁起によると天照大神は因幡八頭町へ降臨し仮宮にしたあと、
播磨へ移動したそうですが、
これは新羅遠征後の話かもしれませんね。

もしくは、この一連の白兎の話が、因幡ではなく他の稲場での話しかもしれません。


ほとんどがインスピレーションに基づくイマジネーションです。
もしかするとのお話です。

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