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鳳虹庵日記 32

2012年02月01日

KUMA

熊というのは、神を意味する言葉なんてことをよく耳にします。
おそらく朝鮮からの影響だと思っているのですが、
はっきりした知識は今、所持しておりません。
しかし、熊が神なら、
日本に生息している代表的な熊に
羆(ヒグマ)と月の輪熊がいますが、
これが、日熊と月の輪熊であり、
熊が神なら、日神・月神になるようで興味深いです。


朝鮮というと檀君神話を思い浮かべます。
以下引用文

『檀君朝鮮』三国遺事

 天帝「桓因」の子である桓雄は、父の命令により天符印三個を携え、人間社会を治めるため天界から、三危太伯山の頂きにある神檀樹の下に、従者三千名を引き連れ降臨した。その土地を神市と呼んだ。そして、雨師(雨神)、雲師(雲神)、風伯(風神)に命じて、地に自然を作り、農業を興し、善悪、法、道徳等、数々の決まりを作った。

 あるとき、桓雄は人間になりたがっている熊と虎に出会った。

 桓雄は、両獣に百日間、陽に当たらず、蓬(よもぎ)と大蒜(にんにく)を食べ続ければ人間になれると教えた。虎は数日で退屈に耐えきれず、太陽を求めて洞窟を飛び出したが、熊は21日目に人間の女性に化身した。人間になった熊女は、桓雄に「夫になるものがいないので、子供を産むことができない」と訴えた。その願いを聞いた桓雄は、瞬時に変身して熊女と情を交わし、二人の間に男児が誕生した。この男児に、桓雄は祭壇を支配する統治者という意味をもつ檀君(だんくん)と命名した。これが古朝鮮建国の始祖とされる檀君王倹である。

 檀君は即位五十年(紀元前2333年),庚寅の年に平壌を都として「朝鮮」を号した。

 治世一千五百年,周王朝の武帝が箕子を朝鮮侯に封じたので,隠退して阿斯達の山神となり、一千九百八歳の長寿を保った。
                 以上

人間になりたがった熊と虎。
そして人間になれた熊女。
太伯山の神壇樹。
都を作った阿斯達(アサダル)なんてのも気になりますが、
なんとなく、今に大きな影響を及ぼしていると感じます。

さて、日本で熊の神といえば、
熊野の神を思い浮かべます。
熊野の神といえば、紀伊の熊野三山と
出雲の熊野大社の神になるのでしょうか・・・

熊野三山の元は、出雲の熊野大社だとも言われていますが、
その場合、祭神は、スサノオが元になりそうです。
スサノオは、 新羅からやってきているので、
熊神とも通じるのかもしれません。

しかし、その他にも複雑に埋もれていそうです。
熊野(クマノ)は、クナトの訛った名であり、
熊野大社の元神は、クナト神だという話もあります。

また、熊野三山の那智の瀧神は、大己貴命ですが、
元は、瀬織津姫だとか・・・
僕は、瀬織津姫には、縄文系と朝鮮由来の弥生系があるように感じます。

熊野の神で、今注目しているのは、
速玉之男神です。
春日大社で、Qちゃんが、
「唾から生まれた神」だと感じたことで意識し始めました。

先日PKさんに信楽にある飯道神社を紹介したのですが、
ここの祭神も速玉之男神でした。
配神に岐神(フナド神=クナト神)が祀られているのも興味深いですね。
この飯道神社ですが、実は東大寺二月堂の守護神として、
二月堂の近くに祭られているのです。
ただし、祭神が変わっているのが面白いです。
二月堂のは、 軻具突智神や埴山媛命 を祀っていますが、
遠敷明神との関わりも見えてきそうです。

また、東大寺と春日大社を含めた繋がりもあるのだと思います。
なんとなく、熊野ー春日ラインがあるように思います。

最近、注目しているのは、
京丹後の久美浜町が以前は、熊野郡と呼ばれていたことです。
熊野の由来は、
「崇神天皇の御代、四道将軍の一人・丹波道主命が
丹波川上の豪族・河上の麻須の郎女を娶り、五女をもうけたが
子女長じて、皆垂仁天皇の皇妃となったことを祝って
熊野の神を勧請し、河上の麻須によって造営された。」
という式内社・熊野神社からきているのだと思いますが、
その熊野神社の論社は三社存在しています。
神山である兜山(甲山)の山頂に鎮座する熊野神社。
速玉之男を祀る、熊野新宮神社。
そして、天熊人命を祀る熊野若宮三社神社です。

天熊人命も熊が付きますが、気になりますね。
この神は、保食神が月夜見尊に殺された時に、天照大神に遣わされた神です。
京都の愛宕神社にも祀られていますが、
愛宕神社の祭神は、先ほどの東大寺の飯道神社の祭神に重なってきます。
これも意味がありそうです。


本当にうっすらとですが、
Qちゃんが春日大社で感じたビジョン、
三角形の中から瑠璃色の目が飛び出してきた。
というものですが、
その三角形を形成するものが、
春日の神と熊野の神なのかもしれないです。
まだ、何か残っていそうですが・・・
だんだんと姿を現してきたような気がします。

どんな絵が描かれるのかまだ解かりませんが、
ピースはそろってきました。
うまく嵌め込む自信もありませんが・・・

天女と姫の国、丹後へは、暖かくなったら行ってみたいです。
面白いところが沢山ありますから。。。

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