見出し画像

光の邑の住民たち 21

長い夜が明けました。短い睡眠をとり朝を迎えました。昨夜の出来事が夢のように感じました。しかし、寝不足のはずの身体はエネルギーがみなぎっており、昨夜から一緒にいたサーシャさんとプレリネがこの風の家にいる事を確認すると、それが現実だと実感することができました。

いつものように朝食をとると、外に出かけました。外には、既に他の家の住民がみな待っていて、僕たちに挨拶をしてくれました。棟梁は、僕たちの後にいるプレアデス人を見るなり、「おや、えらい別嬪さんがいるじゃないか?誰なんだい、柚木さん?」と目ざとく聞いていました。

柚木さんは、邑の皆をまた、キャンプファイヤーのできる場所に集め、昨夜の出来事と、昨日、僕たちが聞いた光の邑の使命を詳しく話しました。但し、ヒタチ天使の事は話ませんでした。これは、サーシャが話した話だから、僕からは話すことはしないという理由でした。でも、皆は、なんとなく感じていました。やはりエネルギー的にこの住民は、一つの意識体になってきているのだと思います。

「揚羽さんも隅におけないね。雅子さんという美人がいながら、プレアデスにも愛人を持っていたなんてな?」と棟梁は、僕をからかい、皆に笑われました。「棟梁、愛人はないですよ。雅子さんにも、プレリネさんにもそれは失礼ですから、謝ってくださいよ。」と渥美さんに諫められていましたが、彼女もまた笑顔でした。

「皆さん、多分、皆さんの想像を超えた展開に戸惑われていると思いますが、これが私たちの大いなる選択です。これが新しい時代を創造する私たちの使命です。よろしくお願いします。」柚木さんの言葉に誰もが拍手を送った。もはや僕たちは一つの家族になっていた。過去の人間的な家族から離れ、魂の家族になっていました。

ここから先は

2,587字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?