光の邑の住民たち 10
翌朝は、良く晴れていました。山の朝は、少し冷たさも感じながら気持ちの良いもので、誰もが早起きをして外を歩きたいと思いました。この宿場町は、廃村となった今も電気が通っているので、真っ暗闇の夜を過ごさなくてすみました。僕たちの風の家は、柚木さんが一室、僕たち夫婦が一室、渥美さん親子が一室。そして、もう一つの夫婦である早坂さんのお二人が一部屋使っていました。他の家も同じようにそれぞれの民家の規模と家族構成に対応した部屋割りになっていました。で、その中には、あえて部屋の灯りをつけずに、手持ちのランプを灯して夜を過ごした人もいたということです。
朝食は、各民家ごとで食べました。食後は、思い思いの時間を過ごしました。宿場町からは、ハイキングコースが繋がっており、裏山への道が続いていました。裏山は、1600mほどの標高なので、ここからは、約500mほどを登ることになります。
子供たちは、昴くんを含めて8人の参加者がいました。一人だけ中学生ですが、残りは皆小学生の年代です。子供たちも直ぐに打ち解けて、朝から皆で宿場町内で遊んでいました。子供たちは、子供だけで宿場内からは出ないようにと言い付けられていました。
ここから先は
2,017字
¥ 100
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?