Die alone with Charlie

彼となんで離れたの?
ともだちは 口を揃えて信じられないと言う。
あんなにいい子なのに、って。
そうだよね、何も知らない人にはそう見えるよね、って。
だから、とても苦しかった。この3年。

なんで離れたかって話。

彼との出会いは2019年11月。
出会いはTinder
彼は絶対周りに言いたがらなかったけど。

少しだけの遠距離恋愛。
ほんとにとても素敵な人だった。
優しいし なんでも器用にできて頼りになる。
音楽の趣味も 感性も ぴったりと合う。
どんな風に抱き合っても しっくりくる人だった。
だから、
私が運命を感じるまでに 時間はかからなかった。

月に1、2回は会いに来てくれて
そんな関係を半年ほど続けて
少しケンカも増え始めてた頃。
彼がいつものように会いに来てくれた日。
いつものようにセックスをした。
だけどその日は、見たことないガラスの試験管を
手慣れた様子で炙って口元に当ててきた。
「これなに?」って聞くと
「ともだちが、彼女と仲良くしぃってくれた」
って。
それ以上は何も教えてくれないまま
彼の言う通りに吸ったのがはじまり。

とても信用してた。好きやった。

今思えばバカとしか言いようがないけど
それがすべてだった。

それからと言うもの
その得体の知れない
気体を吸わされてはセックス。
さすがに、やばい薬だよねと。
あれを吸うと、すごくその後しんどくて
ご飯も食べれなくて辛い、と彼に訴えても
気のせいだと。マリファナ吸ったらマシになるから、
って、私に更にマリファナを吸わせる彼。

ある日、彼を問いただすと
「コカインだよ。あんまりネットで色々調べちゃダメ。
警察にバレちゃうから。」
って言われたんだ。
その時、私はコカインってどんなものかって
よく分からなくて
彼の言うことを素直に聞いてしまったから
色々と調べることはしなかった。
ただ、コカインをした後の2、3日は
ほんと地獄みたいで
動機、呼吸苦、口渇、目眩、食欲不振、嘔気、不眠
手足の痺れ、頭痛…
そんな症状があっても
仕事を休むわけにはいかない。
どれだけ辛くても、彼は地元に帰っていない。

その辛さで死ぬんじゃないかって、
救急で病院に行ったこともあった。
まさかコカインが原因だとも思わないから
そんなこと調べられることもなかったけど。

それから半年ほど経った頃。
彼が一緒に暮らしていた
おばあちゃんが亡くなった。
実父、実母との関係はあまり良くないので
彼曰く、天涯孤独なのだと。
それをきっかけに、
私の家で一緒に暮らすことになったのだけど、
それから、どんどん彼はエスカレートしていった。

目隠し、体を縛られて8時間にも及ぶセックス…
何時間も何時間もフェラチオさせられ
身体が壊れそうになるくらい
穴という穴を犯されて 
時に尿道炎や、カンジダになり、
私の身体はセックスの度にボロボロだった。
2、3日ごはんもまともに食べられず
眠れずに 仕事に行かなきゃいけない日もあった。

精神不安定になって、キチガイになった私を
「メンヘラ」だと罵って、暴力を振るう彼。
約束しても、生活費も入れないし、まともに働こうとしない彼。それを咎められると、逆ギレする彼。

もうそこには、知り合った頃の素敵な彼の姿はなかった。いつの日か、娘も週末の度に祖父母の家に行き帰って来なくなった。

思い描いてた、幸せな生活とは程遠くなってた。
それでも、私が仕事に行かなきゃ、
娘のごはんを食べさせてあげられない、
その一心で必死に仕事を頑張った。

でも、私の様子がおかしいことなんて
すぐにバレるんだよね。

都合が悪ければ暴力を振られる。
それでも離れられないループの中で
もう耐えられなくなって
家の鍵を変えて、彼を追い出したんだ。

それでも、私の好きな気持ちは
いつまでも消えなくて
ズルズルと関係は続く。
でも、家を追い出したことで
恐怖心が軽くなったのもあって
コカインははっきりと拒否できるようになったし
彼にやめてと言えるようにもなった

だけど、彼の性欲を満たすための
めちゃくちゃなセックスは変わらず
目隠しして嫌がる私に口移しでコカインを吸わせ
お尻からコカイン入りの液体を注入され
狂わされたまま犯される行為は
いつまでも変わらなかった。

それでも、彼に変わってほしい、
一緒におりたいと願って
離れなかったのは、もう今思えば
ただの依存でしかなかったよね。

月日は流れて。
彼が、「彼曰く」重い病気になった。
悪性リンパ腫らしい。
でも、診察券も、内服薬も、保険証も見たことない
どこの病院かも教えてもらったことがない。
そんな状態で、彼が入院してるのかどうかすら
はっきり言って、いまだに真実なのかどうかすらわからない。
すでに、信用できなくなっていたから。

絶対に彼には言わないけど
結局、身体に悪いことばっかりしてるから
自業自得なんじゃないかと。
正直、今ではそう思わざるを得ない。

病気のことを初めて聞いた時。
それでも彼は、私と将来一緒にいるという夢を
軽々しく語る。
「身体を大事にしない人と、将来一緒になんかいられない。私の人生をあなたに捧げることはできない」
ってずっと言い続けた。
同時に、何度も何度も繰り返し
コカインを絶って欲しい。何度も真剣に伝えてきた。
「分かったよ、やめるよ。」
その度にこんな返事をする彼。

コカインのことを色々調べて、
どれだけ恐ろしいものか、
依存して人生がめちゃくちゃになったら…
と考えると、ゾッとした。
命を落としてる人もたくさんいる。

だから、わたしだったら
絶対に大切な人にはさせない。
そんなもので性欲を満たすためのオモチャになんかしない。ましてや、嫌がって苦しんでる相手に強要なんてしない。
そう思った時に、大切にされなかったことを悲しんだ。

一年経った今。
彼は何も変わらない。
ほんと呆れた。
だから、もう見限ったんだ。

「コカインで死ぬなら、一人で死んで」

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