「ねずみの母親は子どもたちの上に乗っかることで愛情を示すんだって。逆にそうされなかった子どもは、大きくなれないの。肌の触れるかどうかで、ホルモンが調節されるんだってさ。どうしてこんな面倒な仕組みになっているんだと思う?」
彼女の言葉に、俺はなにも答えられなかった。彼女は続けた。
「神様はね、親に愛されない子はこの世にいらない、って決めたの。だっこされない子は、死んだほうがいいってことなんだ。あたしたちは、そういうふうにできているんだよ」
俺はなにも言えなくなった。
* * *
小説に使おうと思っている一節を抜粋して記載した。
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