知恵の実を食べていたら・・

イヴとアダムは、知恵の実を食べて楽園を追放された。生命の実を食べていたら、長生きできたのに。。

あ、でも長生きできる実を食べられたやつもいたな。斉天大聖。そう、孫悟空として知られているあの人、いや猿だ。

彼は天にある桃を食い荒らした。もしかしたらイヴたちのいた楽園にあった実と同じものかもな？などと思う。

いや、神話と物語であり、どこまで事実と信じるかにもよるが、真剣に論じるのはちと無理があるか。

そうは言っても、物語というのは一つの話が土地を越え時代を越え変遷する、という説がある（逆に、似たような物語や神話はそれぞれ独立に多発するという説もあるが）。不死の実の話も、ルーツは同じかもしれない。登場するモチーフはその土地に馴染みのあるものに書き換えられるのが常だから。

それならそれで、野暮な私の好奇心がこう尋ねる。

「じゃあ、オリジナルは何の実だったんだ？」

どういうわけか、イヴはりんごを食べたとして広まっているが、聖書にはりんごという記述はない。「果物といえば？」「りんご」という具合に、代表的な果実としてりんごが選ばれ、そのイメージが定着したのかもしれない。（いちじくの葉で身を隠したから、いちじくの実だったのではという説があるが、それなら最初からいちじくの実と書くのではないか）

さて、長生きと、IQと、どちらが大事かと聞かれたら難しい問題だ。頭もさえていて体も健康ならこの上ない。それにこの手の質問は、「程度による」が答えだろう。

知恵の実と生命の実ならどちらを食べるか？うーん、罪や恥を知らぬのはつまらなそうだ。煩悩にまみれても、知恵の価値は高い。ソロモン王が「神の知恵が欲しい」と望んだときだって、神様は喜んだではないか。（じゃあイヴたちが知恵を身につけたのにはどうして怒ったんだ？）

ただ、長生きしていれば、いつか知恵は身につくかもしれない。悟空だって仏の教えを学ぶ機会を得たではないか。人生は短すぎるなと思いつつ、ならばせめて時間を有効に使える知恵がほしい。。

あ、果物を食べる習慣のある人のほうが、長生きするらしいよ。

面白い企画を見つけましたので、そちらに参加するための記事です。

#mymyth202110