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2023年10月21日の近況報告 プロでも迷うリアルとリアリティについて

「リアル」と「リアリティ」の区別はおそらくプロでもとんでもなく難しいと思う。いやむしろ「プロだからこそ」難しいんだと思う。
 FF15の「こだわりを持って作り込んだ結果、データ容量がリヴァイアサンと同じになったおにぎり」なんてのがその実例だ。
 まさにピクサーが禁止している「完璧な陰影をつけた1セント硬貨」そのものをやるプロは、実際問題としているんだよ。


「リアル」である事と「リアリティ」がある事の区別ってのは、プロでさえ間違う程難しいと思う。
 例えばティアキン(前作のブレワイでも出来るが)で自作の船に帆を立ててそこにうちわで風を仰ぐと船が進む。
 ってのは現実では絶対起こらない「全くもってリアルじゃない」出来事なんだけど、なんとなく起こりそうな「リアリティ」はありますよね? そういう事ですよ。
 他にも「現実世界の雷は金属製品を狙って落ちないけど、ハイラルの雷は金属製品に狙って落ちるのでそこんところ夜露死苦(ヨロシク)!」ってのもそう。


 多分創作者にとっては「リアルである事」は本来「物語を面白くするために」リアルさにこだわるんだろうけど、どこかで「手段の目的化」が起こっちゃってるんだと思う。
 それに創作者ってのは一般人からしたら「狂っている」程創作物にどっぷりつかっているので「完璧な陰影をつけた1セント硬貨」が新鮮に見えたりする。

 お菓子メーカーが新商品のテストで試食する際、みんな甘い味に慣れちゃってるので一般人からしたら「変な味」になってる物が採用されるときもあるのと一緒だと思う。
 実際お菓子じゃないんですが「一平ちゃんチョコレート味焼きそば」なんてものが世に出てしまったそうで……。
 食った人が言うには「吐き気を抑えながらも何とか完食した味」らしい。うげぇ。


 それにリアルであればある程良いのなら
「ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上」
 っていう自己紹介をやるヒロインが出て来るライトノベルなんて「当たるわけがない」じゃん。でも実際には爆ウケしまくってみんなエンディング曲に合わせて踊ってたよね?

 変に時代考証する位ならナーロッパで追放ざまぁやった方が受けがいいし、実際そうだとPVなどのデータとして出ている。
 個人例として長い時間かけて書いた文庫1冊分、およそ10万字の長編よりも追放ざまぁの短編の方がPVやブックマーク量が多いんだわ(死にそうな目をしながら)。
 なので時代考証とか技術考証なんて読者は気にしていなくて、それをやる位なら安近短のナーロッパでざまぁした奴を殴った方がいい、っていうのが本音だと思います。あくまで個人的な意見ですが。

 

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