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2022年2月02日の近況報告 バランスが良ければ良いというわけではない

【告知】
少なくとも2月上旬には新作短編1本アップします。まぁ題材が「無敵の人」なんで散々酷い内容になってしまいますが……。
この作品を通じて「無敵の人」の啓蒙活動が少しでもできれば、そして「無敵の人」になりつつある人が疑似体験で少しでもガス抜きできれば、これを出した意義はあると思います。


 ゲームにおいては、特に対人要素のあるゲームにおいては「バランス」が重要だとされていて、
 開発者側は「なるべく突出して強い」のを避け「全ての組み合わせにおいて勝率50%を目指す」という方針になりがちだ。
 だがそれでは「バランスがいいゲーム」にはなるが「面白いゲーム」になるとは限らない。

 そうなのだ「バランスのいいゲーム」と「面白いゲーム」というのは「イコールではつながらない」そう「イコールではつながらない」のだ。
 なぜなら「ゲームバランス」なんてものが「消し飛んでいる」ゲームが大人気になった事例があるからだ。


 かつて北斗の拳が対戦格闘アーケードゲーム(要はゲームセンターにおいてあるゲーム)になった際、全キャラでハメ殺しや永久コンボが可能で
「開幕4秒で決着がつく」どころか「開幕1秒で終了」という、ギャグマンガでもここまでのはなかなか無い(というかまずありえない)と言える位の酷さで「1発でも攻撃を食らったら即座に終了」というバランスもクソもあったもんじゃないゲームがあったが、一大ムーブメントになるほど大いに盛り上がった。

 他にもトライアミューズメントタワーというゲームセンターが企画した大会に「ストリートファイターII'レインボー」というストリートファイター2の海賊版、
 いわゆる違法改造したゲームがあって、バランスもへったくれもあったもんじゃないがそれでも大いに盛り上がっていた。


 このように「ゲームバランス」なんていう言葉が消し飛びそうなゲームが大いに盛り上がる事が「ゲームバランス」さえよければ売れるというのはまやかしであることを証明している。


 普通の飲食店なら「人気商品」があったらそれをさらにおいしくしたり、ほかの商品より多く売れてもいいように材料などの在庫の確保や、下ごしらえにかける時間を増やしたりするはずだ。
 これは対戦ゲームなら「強いキャラをさらに強くする」のと等しい。バランスもへったくれもないが店やゲームメーカーにとっては「売り上げが上がれば」それでいいので何の問題もないし、
 客も人気商品を食べたいのだからこちらも何の問題もない。

 いわゆる普通のゲームメーカーのバランス調整っていうのは飲食店で例えれば「人気商品を『わざと不味く』」して「不人気商品をてこ入れ」して「全ての商品が均等にバランスよく売り上げが立つ」ようにするものだ。
 こうやって文字にするとその歪(いびつ)さがよくわかるだろう。だからゲームのバランス調整はいつもうまくいかないのだ。


 なんでこんなことを言うのかというとこれを書いてる私自身「論理的、時代考証的に正しければ面白い」という呪縛にとらわれつつあるからだ。
 格闘ゲームなら「全ての対戦組み合わせで勝率50%にすべきだ」という開発者が陥る袋小路に迷いこみつつあるからだ。
 時代考証よりも「ドラゴンVS戦車(タンク)」の方が面白いに決まってる(実際やったが割と支持された)


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