Agatissimo

ピアニスト。東京藝大ピアノ専攻卒。 音楽の本質について、ピアノ奏法についてなど、日々考…

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ピアニスト。東京藝大ピアノ専攻卒。 音楽の本質について、ピアノ奏法についてなど、日々考えたこと・感じたことを書いていきます(^^)

最近の記事

暗譜の知恵

クラシック、特にピアニストは暗譜を求められることが多いですが、 暗譜をしていく際の知恵について書きます。 ●目で覚える?耳で覚える?クラシック音楽は、「紙に書かれ設計される音楽」(岡田暁生著「西洋音楽史」より)と言えるので、楽譜を綿密に読むことが必須であり、基本です。 しかし、暗譜することを考えると、最終的には聴覚で記憶することが大事だと言えます。 ◎大切なことは、早い段階で 〈視覚→演奏〉という回路から 〈聴覚→演奏〉という回路に転換すること。 楽譜を見ながら音を覚え

    • 「歌って演奏する」とは?

      特にクラシック音楽の場合、音を歌う・歌わせることがミソです。 そういった歌心がないと、クラシック音楽に相応しい表現ができません。 しかし、ここで考えたいことは、 ただ音が歌っているような形を見せることができれば良いのか?ということ。 歌っているような形だけを表したとしても、いくら音を綺麗にレガートで歌わせることができたとしても、それは音楽の本質とは離れています。 ☆声楽家であり教育者であるリチャード・ミラー著「歌唱の仕組み」いう本の中には、このようなことが書かれています

      • ハーモニーを感じて演奏する

        こんにちは!お読みいただきありがとうございます! 今回は、ハーモニーについてのお話です。 まずハーモニーとは、日本語で「調和」という意味ですね。 音楽においては主に和声(和音)のことを指し、 音楽の三要素 ①リズム②メロディー③ハーモニー の中の一つとして、重要な役割を果たします。 ◎ハーモニーを感じて演奏することについて●ハーモニーを感じるとは? 一言で言うと、音楽の特定の要素ばかりを意識するのではなく、部分部分の全体の要素を聴くことと言えます。 私たちは、どうし

        • 説得力のある演奏をするためには・・・「言葉」を掴もう!

          音楽を聴く時、どんな演奏に心打たれますか? 美しい音質、完璧なテクニックなど、 優れた演奏者はたくさんいますが、 説得力のある演奏にどれだけ出会えるでしょうか? 「説得力」「メッセージ性」 特にこれらが大切です。 いくら「質のよい演奏」をしたとしても、そこにメッセージ性がなければ人の心には刺さりません。 ではどうしたらメッセージ性のある演奏ができるか。 メッセージとは、言葉ですね。 つまり言葉の強さが説得力となります。 言葉が強くてこそ人の心を掴みます。 ではこ

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