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【日記】虫を慈しむ

こんにちは、深見です。
先日、カブラハバチの幼虫を見付けたわけですが、それからずっと経過観察を続けています。

最初は5匹程度しか確認できなかったのですが、すっかり倍程度の数になっています。卵が孵ったのでしょう。

カブラハバチたちがいる草(たぶんマメグンバイナズナじゃないかなあ)は、通常それが生えない方が良い場所に生えています。ようするに雑草です。
いつ除草されるともしれないわけですが、今日、付近の草抜きをしている人(一応顔見知り)を見かけました。

少し迷ったのち、声をかけてみることに。
この辺りの草は全部抜いちゃうんですか? と訊いてみると、道路脇の大きいやつだけざっくり抜く予定だとのこと。

カブラハバチのいる草は、道路からちょっと離れた場所にそっと生えています。そこで「そこの草に虫がいて……出来れば残しておいてほしいんですけど……」と、交渉を試みます。

すると「何の虫なんですか?」「この草を食べて生きてるの?」「うわあ、ほんとだいっぱいいる!」と、意外にも好感触。
もっと、何言ってんだこいつ? という顔をされるかと思っていたので、ちょっとびっくりです。
なんとなんと、カブラハバチのいる草は、抜かずに残してもらえることになりました。

こんなことってあるんだなあ。と、嬉しいやら驚くやら。

虫って、たいていの人にとってどうでもいい存在じゃないですか。どうでもいいどころか、いない方が良いとまで思われていたりする。
「猫のために」には多くの共感が得られても、「虫のために」には微塵も同意されない。いかに虫を殺すかは語られても、いかに虫を生かすかなんて語られない。それが世間のスタンダードだと思っていました。

いえ、それが世間のスタンダードではあるんでしょうけれど、今日はそのスタンダードから、ほんの少しだけ解放された気分がしました。

虫を殺そうという意見に大きくノーは言えません。様々な面で我々の生活を脅かしかねない、それもまた虫です。
だけど、そうでない虫は、猫や犬や鳥みたいに、慈しまれても良いじゃない。深見は、そう思います。


とはいえカブラハバチはしっかり農業害虫なので、今日も深見は贖罪のため、キャベツを買って帰ったのでした。ごめんなさい農家さん。いつもありがとう農家さん。炒め物にします。


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