見出し画像

令和百人一首 恋の巻春 三羽さんの企画



花びらできみの名を書くゆふまぐれ
        春のそよふきさらはるるまで


ゆうまぐれは夕方よりも少し前のころ
薄暗くなったころです
まだ人の顔は視認できるころ

花びらは桜の花を想定していますが、読み手によって変わり得るものと思います

書いた君の名を春のやわらかな風がさらってゆくまで
ちょうど宵の頃は風は凪ぎ、穏やかです
海風が陸風に変わるタイミング
陸風が吹き始めると、きみの名を書いた花びらは散ってしまいます
春はそこまで陸と海の温度差がないので、やわらかな風が吹きます

うたには直接表していませんが、ここに吹く風に二重の意味を込めています
はかない片思いのうたです


三羽さん
よろしくお願いいたします


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?