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歌ってみたをやってみよう(セルフプロデュース篇)

追記→ポッドキャスト版が出来ました!


前回はマイクとの付き合い方や利用の仕方でした。少しは自分の欲しい音に近づけていたら幸いです。

今回必要な物は紙とペンだけです。既に録音した歌が聞ける状態にして下さい。

※ガレージバンドなど多重録音出来るソフトがあればベストですが、無くても対応出来ます。

○セルフプロデュースとはなにか

自分の歌を自分でジャッジすることです。オッケーなのかダメダメなのかを判断することですね。選曲やこう言う感じで歌おうなど何となく自分で決めていることもセルフプロデュースだと言えます。

逆に自分で歌ってみたもののそれが良いのか悪いのかが分からない方は、知人やSNSを利用して他者にジャッジして貰うことも大切です。が、この記事ではセルフの方法を説明させて下さい。

○自分の歌を外で聴く

まずは小手鳴らしです。

歌っている間はプレイヤーなので冷静になれてないことも多い。客観的になるためにも一度外に出て聞いてみましょう、車で流すなど再生装置を変えることも大切です。

慣れていない方は自分の声に拒否反応が出ると思いますが訓練だと思って部屋から出ましょう。

すると自分の歌の良い部分と悪い部分が分かってくると思います。もちろん全部悪い場合もありますが。。。

○歌詞の書いた紙とペンを持ちながら聞く

ここから本格的なプロデュース活動です。

歌詞は出来れば平仮名に変換したものを使って下さい。

やり方は簡単です。聞きながら良い所に印を付けましょう、出来るだけ細かく聞いてください、最低でも1単語ずつ聞く訓練をしましょう。良かった以外の場所はもっとこうしようとメモしても良いですし黒歴史として葬っても大丈夫です。判断し辛い時は三角やハテナを付けても大丈夫です。

平仮名にしてあるのは例えば、愛してる、と言う歌詞の『い』だけ欲しいことが度々起こるからです。

可能であれば、先に何回か歌ったものを複数個用意しておき、歌詞の書いた紙を何枚も持ってテイクごとに印をつけておくと、歌える時には歌に集中し、添削作業に集中させると効率が良いです。

すると良い部分が被ることがあると思います。その時どちらを選択するかもプロデューサーであるあなたの判断です。

○悪い部分を考える

では良かった部分はそのまま使うとして、悪い部分は何がダメなのか考えてみましょう。歌い方なのかリズム感なのか感情の乗せ方なのか色々試すことでクオリティがあがります。

○悪い部分を歌い直す→ジャッジするを繰り返す

ガレージバンドなど編集ソフトがある方向けにはなりますが、区切りが不自然になっても構いませんのでとにかく歌ってはジャッジして切って貼ってを繰り返して、

全てを良い部分に置き換えます。

編集ソフトがない方は悪い部分がどうすると良くなるかをたくさん試して完璧を目指します、が1発録りには限界があるのでどこを良しとするかのジャッジは各判断になります。

○何故この作業は必要か

私たちは歌をなんとなーく歌っています。サビだけ気持ちよく歌えれば良いなどありますよね。

その何となくを放っておかない作業を知っているのと知らないのとでは作品にとても影響が出ます。

意識して歌を歌うだけで歌も上手くなります。少し後で述べますが狙って歌うことも出来ます。

○仮の完成形からどうするか

ここからは技術面もあるので人それぞれですが、ジャッジの訓練が出来た方は良いイメージを残したまま歌い直すことも手です。その際は聞き直して歌詞カード見ながら再度ジャッジしましょう。

編集の技術がある方は繋げるところは繋いで、無理な部分だけ歌い直すのを勧めます。

次からはセルフプロデュースの面白さを掘り下げる応用篇になります。

○どこを聞いて欲しいか考える

歌ってみたは曲が既にあるので、大事なのは自分の歌のどこを聞かせるかを意識工夫することです。

これは声質では無く、どの部分がカッコいいかアピールするセールスポイントを作る作業です。

例えば宇多田ヒカルのone last kissの第一声、はじめてのルーブルはー、の『は』だけかなり強調されています。和田アキコばりの『は』です。もちろんワザとやっているのですが一瞬で曲に緊張感を生む名演出です。それを証拠に次のはじめてあなたを見たー、の『は』は普通に発音しています。

の様にワザと聞かせるポイントを作るのもプロデュースの大事な役割です。

たまたま意図せず狙いのポイントが録れてしまった偶然もあります。この奇跡は名盤と言われるものの多くに存在します。

ただ歌が上手い人、声が良い人から一歩前に出るために是非一度自分の歌と曲に向き合って遊んでみて下さい。

○上手いだけが全てではない

歌が上手いと良い歌は違います。滑舌が悪いところが素晴らしいなどマイナスだと思われる部分がキャラクターになる人は数多くいます。

先程のジャッジの作業を音程が合っているかで判断することも多いですが、音程がボヤけててもここは絶対に良いから使いたいと思える様になるとプロデューサーの力が身についていることでしょう。

○まとめとおまけ

今回は自分で好きにジャッジして、自分の理想形に近づけ何となくを放っておかない話でした。この流れはプロでは当たり前の作業ですが意外と具体的に共有されていない部分です。

記事的に時系列をごっちゃにして書いたので、簡単にオススメの時系列を最後に紹介して終わりになります。

選曲→可能ならキーの設定→どこを聞かせるかどんな風に歌うかのコンセプト設計→録音しまくる→外で聞いてイメージを固める→歌詞カード見ながらジャッジ→歌い直し→再度ジャッジ→完成

歌い直す時間や環境が無い方は、歌える日に全部録っておくと良いですね。

良いGWを!さよならー!


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