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アフリカンが語る!幸せの価値観とは?~後編~

前編をまだ読んでいない方はこちらから!


アフリカンはなぜそんなにポジティブなの?


ローマの学者が5世紀に唱えていた「アフリカンの10の特徴」という書物に、顔などの特徴をあげたうえで、最後に圧倒的陽気さという項目が含まれていることを今回のイベントのファシリテーターKAKAさんが発見!
現在でも、日本人がアフリカに行った際に感じることですが、そんな昔から…!?と驚きです。
では、何がアフリカをポジティブ思考へと導いているのでしょうか?

この質問を投げかけると、アブさんからズバっと一言!
「逆にネガティブだったら何ができるの?」
アフリカらしい考えです(笑)

また、アフリカと比べると、日本には多様性がないとアブさんは感じているようです。言語も日本語だけ。例えると、白黒のテレビを見ている感覚。その一方で、アフリカは、隣の町は違う民族がいたり、違う言語が話されていることが日常的にあり、4Kのテレビ見ているような感覚なのです。
この違いが、ポジティブマインドに大きな影響を与えているのではないかとアブさんは言います。多文化に触れることで、自然と自分の心がオープンになるという感覚は、海外に行かれた方だと共感するのではないでしょうか?

モンデルさんからは、またまた興味深い意見が。
「アルジェリア含め、北アフリカはあまりポジティブだと確信できないです(笑)」
モンデルさんは、アルジェリアより日本の方がポジティブであると感じたようです。日本はいつもスマイルであるのに対し、アルジェリアでは、笑顔でいると、「なんでそんなに笑っているの?」「バカにしているの?」と思う方もいるそうです。

なので、写真の撮り方も全然違う…!

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↑アルジェリアではいつも笑わずに格好つけたポーズ

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↑日本ではいつもスマイルピース!

アフリカの中でも、ポジティブ度が全然違うのですね!

アフリカンは、どうして自信をもって歩くことができるの?

日本人から見ると、アフリカンは、胸を張って、自信をもって歩いているように見えますが、実際はどうなのでしょうか?

アブさんからは、自信はないのでは?という意見が。
セネガル人が胸を張って生きていけるのは、誰かが助けてくれたり、神様が守ってくれるのではないかという考えを持っているからだそうです。

モンデルさんからは、アルジェリアの男の子は胸を張って堂々と歩くことで、身の危険にさらされるリスクが軽減されるのだとか。特に都会に行ったときには、笑わずに胸を張って歩かなければ、この街を知らない人だと思われ、ターゲットになってしまう可能性もあるので、自分の安全を守るためにも、自信があるフリをするみたいです。

それを聞いて、アブさんが一言。
「セネガルの場合は、お相撲さんのように振舞うと良いですよ!」
アルジェリアもセネガルも、自分のパワーを見せつけるように歩くことが大切なようです(笑)

日本でも、田舎から都会に来た人が上を見ながらキョロキョロしていると、あ、田舎から来た人なのだな…と思う感覚と似ているのでは?というKAKAさんからの意見も。

共通点の中にも、それぞれの国の特徴が垣間見られるディスカッションテーマで非常に面白いですね!

外から見る日本的「福」とは?

これまでは、アフリカの価値観についてお伺いしてきましたが、逆に、アフリカンは日本のどのような部分に幸福を感じているのでしょうか?

日本はよくオブラートに包んで発言する方が多いイメージで、人を傷つけないということに関しては日本で多くを学んだとモンデルさんは言います。アルジェリア人も怒らせないように気をつけますが、日本のレベルは全然違うそうです。
また、モンデルさんは、日本人は、日本人としてのアイデンティティーを強く持っているという印象もあるそうです。日本人は、自国について、ポジティブな発言が多かったり、悪いことがあっても、ことばに気をつけて日本のことを心配しているように話しているという面も、日本的「福」と感じているみたいです。

アフリカンは、人目を気にせずに行動している…?

日本人はよく人の目を気にしてしまうことは多少なりともあるのではないでしょうか。一方でアフリカは、人目を気にせず行動しているイメージが。実際はというと…

アブさん曰く、セネガルはファッションが好きな人が多いからか、服装はよく気にするようです。特にビジネスの場では、服装で判断されないように心掛けている方は多くいます。
ですが、服装で判断してはいけないという宗教的な考えも。それは、誰が一番神様から近い(大事な人)か分からない中で生きているからです。服装で判断してしまい、もしその人が神様から近い存在だった場合、自分は天国には行けないという考え方を持っています。

モンデルさんからは、日本人はルールを守らない人に対してネガティブな印象を持つけれど、アルジェリアは、ルールが日本ほどないので、その点とても自由だという意見が。最初日本に来たときはストレスに感じたらしいのですが、もしアルジェリアに、日本のようにルールが増えて、みんながそれに従うようになったら、アルジェリア人も人目を気にするようになるかも、という見解も述べていました。

― では、就職しない選択、大学に行かない選択、転職、起業に焦点を置くとどうなのでしょうか?

アブさんの国、セネガルには、「バイファル」と呼ばれる文化があり、その意味は、何も気にしないで生きていくという考え方です。もとは、ヨーロッパの影響を崩すためのフィロソフィーだったそうです。現在でもその考え方は残っていて、例えばどこかの会社の経営者が裸足で歩いていても、何も思わないみたいです。

― Baya FallについてのYouTubeがあったので共有します。

モンデルさんの国、アルジェリアでは、転職の面では気にしませんが、勉学の面では人目を気にします。勉強をやめるという選択は、特に家族から反対されることが多いそうです。たとえやめる学生がいたとしても、それは自分の意志ではなく、家族が決めているみたいです。

後日談で、これは昔がよくあったけど 現代では珍しいですね(笑)
とのこと。


最後に…
ズバリ!アフリカの心の豊かさとは?

アブさん
一人じゃないという感覚を持っているということ。神様もそうですが、人とのコネクションがあると、安心して生きていける材料になります。人にとっての大きな財産は人です。色んな人との繋がりがあることが、心の豊かさに繋がっていると思います。」

モンデルさん
神様、伝統、そして家族を思う気持ちです。宗教的な考えではありますが、人にやさしくしないといけないという神様からの教えがあったり、何かあっても神様は私たちをかばってくれるだろうと思っています。また、伝統には、周りの人を大事にする習慣があります。私の両親は愛の言葉を使うことも多いので、その結果が心の豊かさになっていると思います。あとは、得るものが少ないからこそ、単純なことに幸せを感じるのではないでしょうか。」

ここまで読んだあなたはもうアフリカの虜のはず。
こんなことわざの通り、ここからアフリカ沼にはまってみては?

アフリカンが感じる幸せの価値観を知ることで、たくさんの発見があったのではないかと思います。
ここまで読んでみてアーカイブ動画を見たくなった人はこちらから。
ワンコインで動画視聴できます!
2日目トークセッションでお申し込みください。


ア福リカとは…


アフリカ×幸福から導き出す新たなアフリカとのかかわり方。
アフリカにただ"好き"で関わりたいと思う3人で活動しています。

アフリカにかかわるオンラインでのイベントや日本でアフリカの村を創るワークショップをしています。

こちらも2022年3月開催!現在参加者募集中!
少しでもアフリカの価値観に触れてみたくなったらご参加ください✨

Written by 広瀬 遥

NaKaribu代表 KAKA 一部改


Africa Questインターン生。
アフリカを身近に感じる雑誌 「Proche (プロッシュ)」の制作者、販売中。
kindle版も販売中。
第1弾は、「意外と身近なアフリカ」販売中。
第2弾は「アフリカファッション特集」4月に販売予定。
African Weekendsでも登壇。1日目アフリカゼミ①でアーカイブ視聴可能!

アフリカ的幸せのカタチいかがでしたか?
アフリカに"幸福"や"生き方"から興味を持つ方がいらっしゃれば大変うれしいです!

Karibu Afrika!

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