見出し画像

死や終わり

会社に久しぶりにいく。夕暮れ時、どうにも耐えられなくなって逃避行のように知り合いのいないであろうフロアの窓辺に行ってkindleを読んでいたら、ずっと前から読んでいた「三体」が終わって、泣いた。読んでいる間ずっとたまげてしまって、それからあまりにも面白い衝撃で駆け出したくなるくらいの日々で、でもそれもこれ以上ない美しい終わり方で終わってしまった。ねえ、と思う。どうしてもっと前に誰かわたしに教えてくれなかったのだろう。けれどすぐ、本の話をする友人がいないことに気がつく。多分作ろうともしていない節がある。本はあまりにも自分に近すぎて、人と共有することがためらわれるというか。

夜はまたゆうらん船を歌ったのだけれど、頑張ったり歌心みたいなものを考えて歌うほど、聴いていられないものになっているような気がして、youtubeにはあげなかった。ゆうらん船はずっと死や終わりを描いているように思う。だからというわけではないのだけれど、最近、それ以外何を描くものがあるというのだろうかと、そんなことばかり考えている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?