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1月の日記-植物もくじらも渡り鳥も

日々が常にわたしのわたしさを明かし続けている。そのことに、わたし以外の誰も気がつくはずはなく、そっと耳打ちしてくれることもない。わたしの日々はわたしのもので、それは確かに尊さを含んでいるけれど、日々はわたしのためにあるのではなく、ただ、そこにあるようにあるだけだ。言葉がいつも真ん中に辿りつけず、周縁を点々と跳ねてばかりいる。

2024 日記を書くこと

0101
(Xでくどうれいんさんが「いま起きていることに何かしないと落ち着かないようなら、いま何が起きているのか淡々と書きましょう」とポストしてくれていたので、そうした)
地震がきた。立てかけていた三脚が大きい音を立てて倒れた時に急に酸素が薄くなった。NHKをつけると女性アナウンサーが語気を強めて今すぐ逃げてくださいと言っていた。あぁ、と思った。マンションの外に出た。カラスの鳴く声と、金属が軋む音が続いた。外に出た。街は普通だった。元旦のまったりムードだった。それに安心と焦燥の二つを覚えて、ぼんやりと唯一空いている駅ビルまで歩いた。駅ビルに着いたら前から気になっていたけれど買わなくていいかな、と思っていたチェンソーマンの2期を買ってタリーズに入ってチャイティーラテのホットを頼んだ。
あったまった方が良いと思った。自分が情けなかった。

0102
朝早く東京に戻った。実家で親がVIVANT観てる。何周もしてるっぽい。三鷹のUNITEさんにいく。落ち着く。お店を開けてくれていることがとてもありがたかった。夕方、新小岩のルノワールに行きパートナーと友人とあう。くだらない話をする。落ち着く。

0103
三軒茶屋の行きたかった本屋トワイライトに行く。友達と会う時間まで3時間くらいあって、ケーキ食べたりコーヒー飲んだり本を眺めたりして過ごした。高円寺で友達と会う。いい家だった。君島大空を流しながら友達の最近調子悪いって話を聞く。

0104
何ヶ月も前に予定していた沖縄旅行にいく。首里城でみた街が相変わらず綺麗だった。沖縄の街は白い。沖縄の人は優しい。ホテルでハリーポッター2をみた。

0105
美ら海水族館に行く。日差し強すぎ。那覇からバス2.5時間くらいあるから行って帰ったら普通に夜だった。食べたかった沖縄そばを食べる。紅生姜をスープの色が変わるくらい入れるのが良い。

0106
博物館をじっくりとみる。メモをとったので紹介。
・マングローブは1日のうちで海水と淡水が混ざるところ。潮の干満に応じてさまざまな動物たちが利用する
・沖縄のような小さい島には大陸と分裂したことで種族が残っている「遺存種」というパターンがある
・生物がなぜ移動するのか理由わかっておらず。”異なる環境を有効に利用することが何か大きな利益となるからなのでしょう”
・沖縄は分断と接続の連続
・植物もくじらも渡り鳥も、縄文土器も貝の腕輪も「いつ頃何があったか」を見出す方法なんだ
・線刻石板意味は謎らしい
・文化はその人「らしく」あろうとする時の拠り所なんだ
・琉球王国は明治維新に滅びてしまった

やちむん通りの陶芸を渡したい人のことを考えながら買う。この時間たまらん。夜はステーキを食べる。


0107
室内楽の講習みたいなのを見てめちゃくちゃ面白くって興奮した。K.301いい曲すぎ。午後、陶芸を作る。いたって真剣にやってみる。東京に帰った。すぐに終わってしまったことを憂う。

0108
久しぶりに仕事へ行く。先輩が宝くじが当たったというのでついて行ったら明日からですと言われて換金できなかった。夜までタリーズで日記を書いたりラジオの文字起こしをしたり本を読んだりする。生活が帰ってきた。本屋のおかげで、友人たちのおかげで、パートナーとの旅行のおかげで、年末年始を無事終えた。生活がまた回る。


次回の日記


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