ハグのスタンプなど/1月の日記
0101
普段いく喫茶店が閉まっている。いい天気で街に人はまばら。三鷹駅で昼食を食べる場所を探す。去年も同じ動きをしていた。
0102
早朝から深夜まで仕事。日付をまたぐ頃に入ったラーメン屋のカタルシス。普段では「あんま美味しくない」といかないところ。
0103
早朝から深夜まで仕事。日付をまたぐ頃に食べたチーズタッカルビのカタルシス。鉄板にこびりつくチーズを箸で必死ではがす。
0104
早朝から夜まで仕事。深夜まで韓国料理屋で打ち上げをする。現場で怖かった人が親しい笑い顔をしていて落ち着く。自分が話すターンになると緊張する。
0105
休み。駒込駅〜王子駅あたりをあるく。線路ぞいの道、坂の上まで登った小さな公園でベンチにすわる。昼下がり、フェンスの向こうで太い線路を走る京浜東北線。
0106
雪で久しぶりに家族ラインが動く。
0107
「千と千尋の神隠し」をみる。「俺いつかあの町に住むんだ、こんなとこ絶対にやめてやる」と言うリンがいて、その話を千尋はあまり聞いていなかった。
0108
野方で打合せをする。休憩に外でたばこを吸う。まだ雪が地面の隅に少しだけ残っていた。
0109
藤沢にロケハンに行く。「サングラスかけてくれば良かった」この前のロケハンと同じことを、同じ場所で言った。多分次も、かけてこない。
0110
あたらしいリリースのビデオが出る。会社の同期と飲んだ後に、思い立って出かけた月島近辺で録った動画だ。酔いがさめたとたん、夜の川が怖くなって引き返そうとして、でもそこから「もう少し」と思いきってとった映像は、ひとつも使わなかった。
0111
祖父の誕生日。小学校一年生の時の、担任の先生の誕生日でもある。
0112
コーヒーを飲んだらお腹が痛い。1日1杯まで。ただし3日続けて飲まないこと。
0113
絵本を何冊か買う。ページとページの間、その距離を埋めるのはわたし。
0114
「進撃の巨人」をずっと観ている。それぞれのシーズンで、観方が変わっているから、どれも新鮮な驚きがあるのだと気がつく。
0115
新しいEPがサブスクで配信される。寝る前に「A子さんの恋人」をパラパラとめくる。
0116
MVの撮影に江ノ島に出かける。お昼を食べた公園に鉄棒があって、逆上がりをやってみたら、出来てちょっと感動した。
0117
録画していた「紅の豚」を少し観る。子どものころとみえ方があまりに変わっていて、少し焦る。
0118
TSUTAYAにDVDを返す。4枚借りたけれど、観ていない3枚。そのまま返してしまう。
0119
図書館に行って借りていた本を全部返す。無尽蔵に読める気がしていた2週間前。
0120
思ってた時間に起きられなくて、諦めて布団の中で映画を観始める。大体にして寒すぎる。
0121
とても寒くて起きてしまう。それから朝までに現実とリンクしているようなしていないような夢をみる。思ってた時間の1.5時間後に起きる。
0122
友人の卒展を観に造形大学へ行く。アトリエの柱に日々の写真が残っていて、そこは分かりやすくモラトリアムな感じ。
0123
人生初めての落語を観に行って、ちょっと引くくらい笑った。そこで起きていた笑いは芸事でありながら、客を置いて行かない。文字通りの老若男女で満席だった。
0124
宇多田ヒカルのアルバムをずっとずっと聴いている。インタビューで、「芸術に大切なのは抑制です」と言っている。
0125
宇多田ヒカルのアルバムをずっと聴いている。One Last Kissが聴きたくてエヴァの最後をみかえして、おんおんと泣く。
新しいMVがリリースされる。
0126
昨日リリースしたMV、ベネズエラの人が熱心に聴いてくれて、メッセージが来た午後一時。歌ってる人のチャンネルを教えてあげたら、「寝るまでの時間これを聴いて過ごすよ」と返信がくる。そうか、わたしたちの間には13時間の時差が横たわっているんだ。
0127
映画「バクマン」を観る。ラストにサカナクションの「新宝島」が流れる。ベストアルバムをききかえしながら喫茶店まで歩いて向かう。
0128
森見登美彦の総特集を読む。デビュー作から最新作までが大きな一枚絵のようになっていることが分かる。「ペンギン・ハイウェイ」を読んで小説家を目指そうと決めた高校生のわたし。
0129
昼は久しぶりの友達と会う。相変わらずかわいい。夜は別の人とご飯を食べる。久しぶりに日付の変わる頃に帰る。帰り道大学の同期と偶然あって「ちょいちょいちょいちょい」と言い合う。
0130
友人と平井駅のあたりを散歩していたら、東あづまという地名につく。街全体がなんだか並行が取れていなくてガタガタしていて、少し怖かった。結局歩いていたらスカイツリーに着いた、東京。
0131
誕生日だった。2、3人からラインが届く。ハグのスタンプなどを返す。
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