261.準備

悪巧み第二弾を計画中。
なにしろ遠距離で費用負担は全部私ということもあって、彼の方で"どこで落ち合うのが最良か"をシミュレーションしてくれていた。
要するに、一番安くて、たくさん長く一緒にいられるにはどこで待ち合わせるのが最適なのか？を時間と金額の２つの変数で考えたのである。
って書くと大層なことのようだが、仕事中にチャチャっとExcelで作ったとのこと。←仕事しろ

私が彼の地元まで行くプランが一番旅費は安く済むけど、私の新幹線乗車時間は片道４時間半、家から向かうと６時間近くかかる。
彼もこちらに向かって来てくれればその分会えるまでの時間は短く済むけど、１本の新幹線の通り道の中間地点で会おうとすると２人分の新幹線代を払うことになるので割高になる。
今回は家を出る時間と旅費から鑑みて、ある新幹線の駅で待ち合わせすることにした。

私は出張に行くことになっているけど、変に疑われるのは嫌なので少しずつ疑われないための準備をしている。

最近私がフォローしてる探偵が、呟いていた。
『浮気してる奴は配偶者とセックスをしない。歳をとると男は２人も抱ける元気はないし、女は好きな人としかできないから』
いやー、さすが不倫専門探偵さん！ほんとにその通り！
私は彼としかホントはしたくないし、彼も奥さんと半年のセックスレス。
ということは、裏を返せばちゃんとセックスしてれば疑われないということか。

彼にもその話をしたら、
「じゃあそろそろしますかねぇ…でもキスもしたくないしなぁ」と気が乗らない様子。
以前は帰省のたびに毎晩のように抱いてた彼がパッタリとしなくなって半年、急に再開したらそれはそれで怪しいか。

私は彼と不倫してからも頻度は変わらずに夫とセックスしている。内心は好きな人以外とするのはイヤだけど、夫婦円満のためと思って割り切っている。
先週もしたばかりだけど、夫がしたそうにしてるから少し私から誘ってる感じで言ってみる。
「この間膣炎になりかけた（これはホント）から、ゴムつけてしてくれるならエッチしようかな」
夫は「誘ってくるの珍しいね。仕事がひと段落したからかな？」と嬉しそうにしていた。

実は最近友人（Aちゃん）の不倫がご主人にバレて、ご主人が交際相手に対して慰謝料を請求するという事態が発生した。
私の夫はその友人とは面識はないけど、私がよく会ってるので名前は知っている。さすがに不倫していることは夫に話してなかったけど、今回友人の不倫がバレたことであえて不倫の話題を旦那に振ることにした。

夫とセックスをして裸でしばらくベッドの上で話したこと。
「私はさ、Aちゃんに不倫なんてやめたほうがいいよって言ったんだけどね。」
ああ、どの口が言っているのだ。
「Aちゃんのとこは私たちみたいにラブラブではなくて夫婦仲は前から最悪だったから。早かれ遅かれこうなっても仕方なかったのかもね」
そして、
「〇〇（夫）くんは不倫しちゃダメだよ」と付け足した。

よくこんな白々しいことを言い切ったものだ。
準備のためなら平気でこんなことも言っちゃう悪いやつ。
彼には「旦那とエッチするのもバレないようにするためだから、怒らないでくださいね」とフォローしておいた。