イーオンズ・エンドにおける基本思考-猶予時間編-
ご挨拶
こんにちは、Uttiyです。
今回は前回に引き続きこのゲームにおける私の基本思考についてお話しようと思います。
前回は一番数字が強くなる内容(確率、期待値)でしたので、うぇー…となった方も多かったでしょう。
ご安心下さい、今回と次回はそこまで数字は強くなりません。
というよりも、こういう点に留意すると分かりやすい、を少し具体的な数字を使って考えるだけです。
前回読み飛ばした方も、今回と次回は是非読んでみて下さい。
諸注意
基本思考、と題しましたがこれは筆者個人の考え方における基本であり、
全てに通ずる基本であるとは考えておりません。
異議・異論は大いにあるかと思いますが、一個人の意見ですのでむきにならず、
あー、そういう考え方もあるのね、くらいに捉えていただきたく存じます。
また、当noteはHowtoを説くものではありませんので、細かいルールの説明などはしません。
一応論理的な思考のお話になるので、他のゲームに応用できる部分もありますが、
ルールやプレイ感のない方には分かりづらい部分もあるかと思います。
悪しからず、ご了承くださいませ。
猶予時間
今回のテーマです。
前回の最後に
このゲームの目的は理想のデッキを作る事ではなく、自分達が負けずにネメシスを倒すこと
と言いました。
ゲームに慣れて、成功体験を重ねると、その成功の追体験を目標にしてしまい、
本来の目標であるこれを忘れてしまう事があります。
もちろん、過去に勝ったパターンであれば勝ちパターンの一つである事には間違いないでしょうが、
毎回それで勝てるかと言われれば、否です。
それを忘れないようにする助けとなるのが、今回のテーマです。
面倒臭い人向け
今回も初めに結論から。
1.トータルのネメシスターン数(デッキ数)を意識する
2人24枚、3人27枚、4人31枚
2.プレーヤーが迎えるターン数を意識する
2人各24ターン、3人各13.5ターン+ワイルド13.5ターン、4人各15.5ターン
3.ネメシスのHPと迎えるターン数から必要ダメージを逆算する
ミニオンのHPも想定して多めに計算する
以上です。
トータルのネメシスターン数を意識する
イーオンズ・エンドではネメシスのデッキ切れはプレーヤーの勝利となります。
なので猶予時間というよりも、必要時間と考えることもできますが、
このゲームには回復手段が多くない為、持久戦は特殊な構成でないと難しいです。
なので基本的な勝ちパターンはネメシスを倒し切る事となります。
そこで一旦の指標としてネメシスの全ターン数を猶予時間と定めるわけです。
ネメシスデッキ枚数一覧
2人:3枚+5枚+7枚+9枚=24枚
3人:5枚+6枚+7枚+9枚=27枚
4人:8枚+7枚+7枚+9枚=31枚
この枚数がこのまま猶予時間、猶予ターン数と考えます。
プレーヤーが迎えるターン数を意識する
次に猶予時間から各プレーヤーのターン数を考えましょう。
ターン順デッキのカード内訳一覧
2人:1,2番2枚ずつ、ネメシス2枚
3人:1~3番1枚ずつ、ワイルド1枚、ネメシス2枚
4人:1~4番1枚ずつ、ネメシス2枚
何人でプレイしてもネメシスのターン順カードはデッキに2枚含まれます。
そこから猶予時間内にターン順デッキが何周するか計算すると
2人12周、3人13.5周、4人15.5周
となります。
ターン順デッキの周回数から各プレーヤーが迎える総ターン数は
2人:各プレーヤー24ターン
3人:各プレーヤー13.5ターンとワイルド13.5ターン分
※ワイルドを均等に割り振ると一人18ターンずつ
4人:各プレーヤー15.5ターン
となるわけです。
必要ダメージの逆算
最後にネメシスのHPと各プレーヤーのターン数から必要ダメージを逆算します。
例として敵ネメシスがレイジボーンの時を考えてみます。
レイジボーンはHPは70です。
更にゲーム中にはミニオンが出現しますので、これをなんとなくで良いので仮定しましょう。
これは私のイメージからくる勝手な数字なのですが、大体ネメシスデッキの25%程度がミニオンとしています。
平均HPは12程度とすると、ミニオンのトータルHPは70~80程度と想定されます。
なので今回の必要ダメージは140~150程度となりました。
上記の必要ダメージと各プレーヤーが迎えるターン数から、毎ターン必要な平均ダメージを計算します。
最初のターンは呪文がセットされていないのでダメージは出せないことを忘れずに。
2人:各プレーヤー23ターンで70~75ダメージが必要→毎ターン3.0~3.2ダメージ必要
3人:各プレーヤー17ターンで47~50ダメージが必要→毎ターン2.8~2.9ダメージ必要
4人:各プレーヤー15ターンで35~38ダメージが必要→毎ターン2.3~2.5ダメージ必要
おやおや……?
この数字を見てみなさんどう思ったでしょうか。
意外と簡単じゃね?となりましたか?え、きっつ……となりましたか?
恐らく多くの方が前者、楽勝じゃん、となったかと思います。
ちょっと脱線しますが、例えばダイエット、2ヶ月で5キロって言うと凄く大変そうですが、
2ヶ月は60日ありますので、1日0.1キロ毎日痩せれば余裕で到達できるんです。
1日0.1キロ、1日100グラム、どうですか?楽勝に思えてきませんか?
イーオンズ・エンドも同じで、毎ターンに出すべきダメージ量を意識するだけで見え方が変わってきます。
序盤はスパークだけしかありませんから当然必要ダメージは下回りますし、
デッキの周回的にダメージを出せないターンも間違いなく出てきます。
その度に、負債として足りなかったダメージをなんとなくで良いから覚えておいてみて下さい。
そしてそれを取り返すためにどう立ち回ればいいか、そのプランを意識してみて下さい。
自ずと早い段階から呪文カードに手が伸びるようになると思います。
私が初めて他の方と一緒にプレイした時に、皆さん宝石を優先して取得していました。
私もドミニオンをかじっていたので、効率よくコストを捻出するカードの有用性は理解しており、特に疑問を感じませんでした。
よりよいカードの取得や、パワーカードの解除、後半のチャージ力を考えれば宝石は有効な手段です。
しかし、最初の2ターン(デッキ1周目)で呪文を取得しなければ、
次の2ターン(デッキ2周目)もスパーク以外のダメージソースがない状態で迎えることになります。
これは負債が3~6貯まる以上のデメリットがあります。
ミニオンの重圧
ミニオンの存在、このゲーム最大のネックポイントです。
ミニオン処理の理想は即殺です。
ミニオンはいるだけでネメシスターンの度に能力が発動しますから、
可能な限り早く処理をして仕事をさせないようにしたいはずです。
しかしスパークだけでミニオンを処理するとなると時間(ターン)が掛かります。
時間が掛かれば掛かるほどネメシスのターンが来るリスク、
つまりミニオンにいらん仕事させてしまうリスクが増すわけです。
そのリスクを減らすためにも、最序盤は呪文の取得を極力するべきだと私は思います。
そもそもここまでの想定はネメシスデッキが最後まで使われたとしての計算です。
しかし実際に皆さんが負けた時、ネメシスデッキは使い切られていますか?
多分5~10枚程度残っている事が多いと思います。
つまり、実際の猶予時間は想定されたターン数よりも更に短いんです。
なので実際に必要な毎ターンのダメージは計算よりも1点多いくらいに想定してしかるべしなのです。
そう考えると、最初の2ターンで呪文を取得しなかった時、次の2ターンも含めると負債は10ダメージ近くになってしまいます。
その後も序盤は中々ダメージが出せないので負債は更に大きくなるでしょう。
それがジワジワと首を絞め、結局後手後手の対応に追われ、
気付けば負けている、なんて展開を皆さんは何度も経験してきたと思います。
私も初めの頃は宝石取得を優先していましたし、その次の優先はデッキ圧縮で、ダメージ(呪文取得)は割と後回しでした。
しかし負けが込み、色々考え、最初の一周目で呪文を取得するようになってから勝率が上がりました。
その恩恵の最たるはゲーム全体の時間の短縮にあると思っています。
思い出してみましょう、今回想定した必要ダメージにはミニオンのHPも入っていましたよね?
これがなくなれば楽になりませんか?
しかもこのミニオンの出現を担保するものはないのですから、それは可能なのです。
要するに運?
ネメシスデッキにミニオンが少なければ良いって、それ運任せじゃん。
違います。
別にミニオンが多いデッキでもミニオンを少なく済ませる方法、ありませんか?
はい、そうです。
ネメシスデッキからミニオンが出現する前にネメシスを倒してしまえばいいんです。
そうすればそのミニオンに与えるつもりで計算していたダメージも不要となります。
言い換えれば、楽になるんです。
140~150で想定していたダメージが、100や90、
上手くいけば80程度で済むのですから、圧倒的に楽ですよね。
なるほど、じゃあ呪文を沢山取りまくればいいんだね!
とはいきません。
破孔は全部で4つしかありませんし、補充できる手札は5枚です。
サプライの枚数にも制限があり、どんだけ強くても同じ呪文は5枚までしか手に入れられません。
楽に取得できる呪文を取得し過ぎたせいで、まとまったコストを捻出できず、
高いコストの呪文が取得できないと、それはそれでダメージ不足になる可能性があります。
結局何事もバランスに落ち着いてしまうのです。
……こいついっつもバランス言ってるな。
ですが、そのバランスの取り方を宝石主体から呪文主体に変えるのが第一歩。
そうすれば立ち回りを変えざるを得なくなります。
間違いなく破孔の強化・開放の意識タイミングが早まりますし、
一層目のパワーカードは思い切って無視する決断も必要になってきます。
宝石主体のプレイングより選択肢が少なくなるのは必至なので、
選択の厳選が重要になってくるわけです。
これはやっていって慣れるしかありません。
初めの内は失敗が続くかもしれませんが、
ミニオンに苦しめられる展開が減り、パワーカードに苦しめられる展開が増えるはずです。
そうしたら気持ち宝石の取得を早めるなどの微調整をしてみて下さい。
徐々に勝率が上がると思います。
忘れないで下さい。
皆さんは破孔魔術師です。
魔術を使いましょう、宝石をコレクションするのは質屋の仕事です。
さて、次回で基本思考編も終わりです。
カードの紹介をお待ちいただいてる方はもう少しだけお待ち下さいませ。
お疲れ様でした、次回もよろしくお願いします。
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