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e-Sportsとしてのポケモンバトルの魅力に迫る!

note初投稿ということで、最初は僕が長年親しんだポケモンバトルの魅力を、少しでも多くの方々に発信したいと思います!

多くの方々は

「ポケモンって、ポケモンを捕まえてレベル上げて四天王倒したり、ポケモン図鑑をコンプリートするRPGだよね?」

と思われたり

「ピカチュウとかニャース可愛い~!」

とキャラクターコンテンツとして見ているかもしれません。

ですが、僕が楽しんでいるポケモンとは

e-Sports(エレクトロニック・スポーツ)

としてのポケモンバトルです。

近年、様々なメディアでe-Sportsが取り上げられ、皆さんもその名称はお聞きしたことがあるかと思います。

ポケモンバトルも、(1997年から)全国大会や(2008年から)世界大会が開かれており、近年はニコニコ動画やYouTubeなどでのピックアップやe-Sportsブームの流れを受けて、世界中で多くの人々に親しまれる対戦ゲームとして扱われているのです!

以下動画、「ポケモン世界大会WCS2017マスターカテゴリ決勝戦」

その中でも、「WCS(ポケモンワールドチャンピオンシップス)」で優勝者には10000ドル≒100万円の賞金が贈呈され、世界中のポケモンファンから注目されるゲーマーズドリームの世界があります。国内でも、日本将棋連盟と読売新聞社とのコラボ企画で「ポケモン竜王戦」が開催され、今年の優勝者には羽生善治竜王から直々に表彰されるといったポケモンファンにとっても将棋ファンにとっても夢のような栄光がありました。

このようにポケモンバトルは年を追うごとに熱気を帯び、近年はレベルの高い選手人口も増えたこともあって、対戦する人も、観戦する人も、高度な頭脳戦や心理戦を楽しむことができます。


ここで、簡単にポケモンバトルのルールを紹介していきます。

■ポケモン対戦のルール

・ポケモン対戦には大きく分けてシングルバトルとダブルバトルのルールがある。

・シングルバトルは対戦に使うポケモンを3匹以上6匹以下にまとめたパーティ構築を、対戦開始前にプレイヤー同士で見せ合い、その中から3匹を選出して対戦が始まる。(最初の1匹は選出した順番通り)

・ダブルバトルは対戦に使うポケモンを4匹以上6匹以下にまとめたパーティ構築を、対戦開始前にプレイヤー同士で見せ合い、その中から4匹を選出して対戦が始まる。(最初の2匹は選出した順番通り)

・対戦中はプレイヤー共通のターン制で進行する。(何回もジャンケンを繰り返すイメージです。)

・プレイヤーは毎ターン、ポケモンが持つの4つの技の選択肢と、控えのポケモンに交代する選択肢を持つ。

・それぞれのポケモンが技を使う順番は、自分と相手のポケモンで"素早さ"が高い方が先に技を使える。

・基本的に、相手の選出したポケモン全ての体力を0にすれば勝ち。

・各ポケモンは様々な種族に分かれ、それぞれタイプやステータス値としてのパラメータ、特殊能力や所持アイテムが異なり、育成の仕方次第で同じ種族でも性能はプレイヤーが事前からある程度自由に選択できる。

・技の命中率や追加効果、ダメージ乱数などのゲームシステム内にも運要素は存在する。


以上のようなルールでポケモンバトルが繰り広げられます。

実はこのような対戦ゲームのことを、ゲーム理論から専門的に分類すると「同時進行不完全情報ゲーム」というカテゴリになるそうです。

これは、同じような頭脳ゲームである将棋や囲碁、チェスのような「完全情報ゲーム」とは違い、麻雀やポーカー、その他遊戯王やMTGなどのカードゲームの分類である「不完全情報ゲーム」とも違う、非常に珍しいカテゴリの対戦ゲームなのではないでしょうか。

僕自身、ポケモンバトルはゲーム理論としての研究対象にもなり得るとさえ感じています!

こういったポケモンバトルの特徴を紹介した上で、実際にプレイヤー達がどのようにポケモンバトルに取り組んでいるのかは、僕のブログ記事を見てもらえば大凡分かると思います。

上記のブログ記事はポケモンバトル界隈での専門用語や略称などが多く、難解な文章に思えるかもしれませんので、要約するとこうなります。

・レーティングバトルの対戦に復帰するのが久し振りなので、まずは環境把握(マーケティングのようなこと)から始めて、流行戦術の傾向と対策を分析した。

・そうすると、環境トップの構築(トップシェアのパーティ構築)は俗に言う「共有パ」と言うパーティ構築だった。

・「共有パ」が何故ここまで勝てるのかを詳細に分析したら、強い理由の仮説が立ったので、それを基にオリジナルのアイディアを編み出した。

・オリジナルのパーティ構築はまずまずの成功に思われたが、「共有パ」では解決されていた問題がオリジナルのパーティ構築では解決が難しいことが後から分かった。

・そこでまずは「共有パ」を徹底的に使い込み、実戦的な特徴を掴んだら、「共有パ」など多くのパーティ構築が採用していた戦術の穴に気付いた。

・その穴を突く戦術を完成させて、前の環境トップに勝てる次の環境トップを作り上げようと研究し、一先ず形にしたパーティ構築で一気に上位ランキング入りを果たした。

このようにポケモンバトルのプレイヤー達は、まさしくPDCAサイクルを回してトライ&エラーを日々繰り返しているのです!

そのために必要となるマーケティングに値する環境調査や、他のプレイヤーとの意見交換や議論を重ねて様々なコミュニティを作り、綿密に準備をした上でランキング上位や大会の優勝という実績を手にしています。

上記のWCS決勝戦での優勝者、オオツボリョウタ選手ことバルドルさんも、これまで戦った対戦相手の大量なデータをExcelで記録し、選出傾向などを分析した上で、非常に計画的な戦略を実行した結果、世界大会での優勝という栄光を勝ち取ることができたそうです。

もちろん実際の対戦中には、それまでの自分の準備を粉々に粉砕するかのような相手の作戦に翻弄されたり、焦った挙げ句ミスを冒して戦況を取り返すのに相手を揺さぶる非合理的な選択肢を選ぶこともあります。

そのような緊迫した対戦状況でも、冷静さを保ち、集中力を落とさず、勝利プランを見失わずに最後まで粘り強く考え続ける精神力を持ったプレイヤーが栄光を手にするのです。


こういった地道な努力の積み重ねと自己鍛錬によって、栄えある実績に結びつくロマンあふれるポケモンバトルや対戦ゲームの世界に魅力を感じて頂ければ幸いです!