Advanced Squad Leader (ASL) 勝利への道:コラム―勝敗にこだわりすぎるデメリット

前回のコラムで書き漏らした項目に、「勝敗にこだわりすぎない」があります。

毎回のように「負けられない戦いがここにある」と勝敗にこだわりすぎると、気負い過ぎて勝率が下がるだけでなく、いろいろとデメリットがあります。

1つは、ダイスの目に心を乱されやすくなることです。

こちらの重戦車の砲撃が6ゾロで、直後の敵対戦車砲の応射がピンゾロで心が折れる― ASLプレイヤーのあるあるですね。

それを後々引きずってしまうか、すぐに立ち直れるかは、勝敗へのこだわりいかんによります。

勝敗にこだわりすぎると、「結局ダイスに翻弄されるのかよ」と、ゲーム自体いやになってしまいかねません。

アマチュアチェスの世界で、たまに「結果かプロセスか」の議論が出ますが、どっちも大事で、かつ、どちらかに比重を置き過ぎないのが大事と考えています。

ASLも同じ。何か賞金や段位がかかっているわけでもなし。

とは言っても、負けがこんでくると、それはそれで精神衛生上よろしくないですよね。

一番の解決策は、「直近10戦の勝率はどうであったか?」と、ロングスパンで振り返ることです。

うち6戦で勝てていれば御の字ではないですか?

プロ将棋の世界を見ると、羽生善治九段はこれまで約2千対戦して通算勝率は7割。傑出した名人でも10戦のうち3戦は負けているわけです。

ちなみに、藤井聡太竜王は勝率8割超えですが、何年か経つと7割に近づいていくと予測しています。ライバルたちが彼の戦術を徹底研究し、対藤井戦に強くなるからです。

現実の戦争を見てみると、例えばナポレオンの戦績は38戦35勝。驚異的な数字ですが、もし神の見えざる手が、「フランス軍近衛兵の増援到着を大雨で遅らせよう」などと“ゲームバランス”を取った場合、ここまでの勝率は無理な話でしょう。

なので7割。この勝率は目指すも、それ以上は過大に期待しないのがよさそうに思えます。

もしも現時点で、「ほぼ勝っている」場合、それは自分より弱いプレイヤーとしか対戦していない可能性があります。ASLは、とても狭い世界で難しい面もありますが、強そうなプレイヤーをつかまえて「一局勝負を」と、チャレンジする心意気はほしいところです。

勝敗にこだわりすぎず、それでいて高みを目指すのが棋士道です。

ちなみに出戻って間もない筆者の場合、「誰それと何戦して何勝した」ということは現状気にしておらず、むしろ「このゲームを再びやり始めて、どれだけQOL [生活・人生の質] が上がったか」に注目しています。

ASLを再開して、動画サイトのダラダラ視聴や、夕食後のカウチポテト生活とすっぱり縁を切るなど、QOLは急上昇しました。それだけでも、ある種の大勝利のようなものです。

#AdvancedSquadLeader #ASL #スコードリーダー #ウォーゲーム #シミュレーションゲーム


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?