【詩】白が求む時
右手に十字架を
左手に浄玻璃鏡
眼光は 稲妻の如く
厳粛なる 白き光線 打ち放つ
その光の槍雨に貫かれ
大地は震え 穿たれる
ここは白の独壇場
神聖なるその白は
染まる事を願わない
触れる事を許さない
清廉潔白
白の祭壇
祭壇の祈り
奉るは・・・
はらり
桜
やがて 霧が立ち込め
静かに 憂いの小瓶 揺り落とす 風
物憂げに 青と紫 散らばり
涙の薄墨を引く
白の祭壇に 夕闇 訪れ
もはや 光は 夕影 思慕に
溶けて 淡いに
情欲の焔
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