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『さよならごっこ』amazarashi


アニメ『どろろ』のエンディングを見て知った曲。ボーカルのしゃがれた歌声と真摯に歌うその様が、『どろろ』の世界観にとてもよく合っています。


また『おどけて笑うのはこの道が暗いから』というフレーズが印象的。『どろろ』のエンディング映像では、このフレーズの時に様々な花が順にアップで写し出され、映像のセンスも好きです。


曲は淡々と、しんみりと始まる。風が吹きすさぶなか、無理に足を弾ませ気味に歩くかのよう。


やがてサビになり、ボーカルは『さよならごっこは慣れたもんさ』とむせび泣くように叫ぶ。


この人のしゃがれた声は、本当に哀愁を誘いますね……以下の歌詞と歌い声は、本当に刺さる。

辛さなら背負えるから
痛みなら分け合えるから
でも君のさだめまでは
肩代わり出来なかった
別れる振りをするんだよ
さよならの遊びだよ
いつか必ず会えるって
自分を騙す遊びだよ


なんだか泣けてきます……。個人的な思い出ですが、自分には唯一大切な親友がいて、相手が辛い時、私なりに色々と親身になりました。長い間、親友を支えていたつもりでした。しかし状況はどんどん悪くなっていき、優しかった親友は次第に周りに対して被害的になっていき、ついには私まで疑うようになり、他人を拒絶するようになってしまいました。もう私や他の友人から連絡をとる事は出来ません。


この歌を聴いた当初は純粋に良い曲だなと思っていたのですが、親友との関係が悪化し関係が途絶えた今は、さらに深く心に刺さるようになりました。やばい、書いてて涙が出てきた……。


関係が悪化し、もう会えない事を悟った私は、最後に親友へ、私は疑われても嫌われてもあなたの事は嫌いになれないし、ずっと親友だし、味方である事を伝えました。もちろん返事はなく、その後音信不通になってしまいましたが……今は親友が幸せになる事を遠くから祈る事しか出来ません。


完全に自分の思い出話になってしまいましたが、だからこそこの曲は様々な感覚とともに、忘れる事の出来ない一曲となってしまいました。


出会いには必ず別れがあって、その別れ方も様々です。そして相手を思っているにも関わらず、やるせない別れというのもあります。そんな時、この曲は突き刺さるのではないでしょうか。



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