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私の純猥談 超短編「恋人ごっこ」

私達は恋人じゃなくて、
厳密に言えば、恋人ごっこだ。
どんなに相手を思ったところで先は見えない。
永遠の恋人ごっこ。
朝目覚めても、隣にはいない。
お休みのキスも、
寂しい夜に抱きしめてくれる事も、
どうしても出来ないの。
それでも、私の名前を呼ぶ声も
私よりもゴツゴツした指も
手が回せない程の肉体も、
困った様に笑う顔も
全部離したくないの。
最初から、守れない約束なんてするんじゃなかった。
恋人ごっごが、守らない約束を隠してくれる筈だった。
あなたが嘘つきなのか、
私が嘘つきなのか。
本心を早く見せてくれないと。
恋人ごっこでいいから、あなたをきちんと待ってみたかった。
もっと知りたくさせないで。
これならいっそ、嫌いにさせてくれた方が楽なのに。
恋人ごっこは、もうおやすみ。

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