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今日の仕事は楽しみですか?~認知バイアスと私たち~

おはようございます。こんにちは。こんばんは。

ADRIKONOです。

今回は、炎上してしまった広告(今日の仕事は楽しみですか?)について考えたことを、書いていきたいと思います。(知らない方は、Twitterで検索してみてください)

その前に、見てくださっているあなた、本当にありがとうございます。気軽にスキやコメントを付けていってください。Twitterもフォローしていただけると嬉しいです。それでは、本題です。

炎上した広告ですが、JR品川駅のコンコースで4日広告ディスプレーに「今日の仕事は楽しみですか。」と、メッセージを表示したところ、Twitterで炎上して(怖い、ディストピアなどのコメント)しまい、翌日に取り下げてしまったという事案です。この広告を出したのは、NewsPicks等法人事業を展開するアルファドライブさんです。

正直私は別段何も思わなかったので、なんで炎上したのか最初わかりませんでした。Twitterでほかの方がコメントをしてるのを見て、やっとわかりました。なるほど。煽られてるととったのね、と。いろんな角度からみんなよく見てるなって純粋に思いましたので、今回のnoteは別段小石を投げようという意図は、まっっっったくございません。(マーケティングはどこ狙ったのかよくわからなかったんですが)あしからず。

なぜ燃える!

では、今日の仕事は楽しみですかは、なぜ燃えたのかを分解して考えていきたいと思います。

まず、自分の考えにみんな賛同してくれるだろうと、なぜ思ったのかはおそらく、利用可能性ヒューリスティックなのではないかと推測されます。

名前長。

利用可能性ヒューリスティックですが、人間は思いつきやすさで頻度を測定してしまうという認知バイアスのことです。例えば、家事。夫と妻の家事の貢献度を夫のだした%と妻の出した%を足して表すと、100%を超える数値になるんだそうです。なぜかというと、自分が行った家事は容易に思いつくためだそうです。専業主婦家庭の場合もちろん妻のほうが家事をやっているのですが、夫の側はあれもこれもと簡単に思いついてしまうので、自分はずいぶんと貢献した気になってしまうらしいです。喧嘩の原因になりますよね。だいたい私も、これで喧嘩になってる気がします。

この利用可能性ヒューリスティックにより、経営者やその周りの方たちの中で仕事は楽しむものみたいな言葉が頻度高く繰り広げられたために、マス層(煽られてると感じた方)の共感を産まなかったのではないかと推測されます。恐ろしいですね。

私とあなたの罠

しかし、私もあなたも利用可能性ヒューリスティックにさらされています。それは、フィルターバブルです。Googleさんがおすすめの記事を次から次に出してくれますよね?あれはあなたの好きであろう記事を出してくれてるから次々見てしまうんです。YOUTUBEなんかもそうですね。そのせい(おかげ?)でまるで泡(バブル)の中に包まれたように、自分が見たいものしか見えなくなる状態のことです。

なので自分は、佐々木俊尚さん@sasakitosinaoをTwitterでフォローさせて頂いてます。毎日朝にニュースをキュレーションされているので、フィルターバブルにならず色んなニュースが見れるので、かなりおすすめです。

ニュースで言えば、冒頭で紹介したnewspicksさんもフィルターバブルを少し回避しやすいのではないかなと思います。でもメディアとして弱肉強食&自己責任論って感じの内容が多いので、その発想をおもちのかたなんかは、あまり回避できないので、その逆の思想の方なんかがみられると、へぇ、こんな考え方の方々もいらっしゃるのねと、思えるのではないかなと思います。

newspicksバイアス

つまりnewspicks自体もバイアスだったとも言えます。炎上の一端に経営者や成功者しか周囲にいない、弱肉強食&自己責任論の方々がもつ思考が広告主サイドのフィルターバブルになってしまい、仕事はライスワークで嫌々やってるんだよ!本当はお布団で寝てたいんだよ!(私もです)の方々の怒りをかってしまったのでは?と私は推測します。

共感能力の低下

次にですが、そもそも経営者や役職が上がった人は、共感能力が低くなっていくという傾向があると、この間炎上してらしたメンタリストのDaiGoさんのYouTubeで見た記憶があったので探してみました所ブログがあったのでお借りしました。

https://daigoblog.jp/disapproval-authority/

カリフォルニア大学の研究によると、お金持ちや権力者になると他人の気持ちを読み取ることが苦手になるデメリットが出るということがわかっています。
この研究では300名強の被験者を集めて、何枚かの写真や面接動画などを見せてその人達がどのような感情を持っているのかを推測するという他人の感情を読み取る実験を行いました。その結果、教育レベル・収入レベル・社会的地位が高くなればなるほど相手の感情を読み取るのが苦手になる傾向があるという結果が出ています。

らしいです。なのでこの広告主の方々は、「えっ?仕事楽しくない人いるの?なんで?」って思ってしまったのでは無いかと、推測ですが。一つ気になったのは、経営者や役職が上の人には逆に共感しない能力が必要になるとのことですが、少し前時代的かなと私は思います。なぜなら、ピラミッド型の階層組織みたいなものが、現代の大量消費大量生産では無くなった時代では、うまくいかないようになってきてるからです。

性別の違い

なぜか?ですが純粋に人が減っていっているという事実もそうなんですが(日本のね)、多様性が進んでいって声をあげられなかった人達の声が届くようになってきたんです。一番大きいのは、男性性と女性性ですね。

男性性というだけで昇進や仕事の配分も優遇されてきたんです。もちろん、そのせいで自認してない男性性とうまく付き合えない方なんかもいらっしゃったことはわかります。ですが、複雑になるので今回は置いておきます。

色々と議論はされていると思うのですが、この対立構造には前回の記事

を見て欲しいのですが、白人は白人であるだけで生きていけたんです。黒人が代わりに働いてくれから。ですが、黒人は当たり前ですけど、同じ権利を持って生まれてきているはずなんですよ。白人の方もおそらくわかっているはずなんですが、やはり既得権益は守りたくなるものだとおもうんです。

例えば、今までは事務員さんがやってくれていた会社玄関の掃除を明日から持ち回りにしますってなったらどうでしょうか?あなた少し怒りません?そういうものなんですよ人間って。

ですから、燃やした側も燃やされた側もどちらの側面でみたか?がこの炎上の論点ではないかと私は思います。ライフワークの人はおそらく何も思わず、ライスワークになってる人(私のようなお布団で寝てたい人達)は、なんてものを見せるんだ!ってなったのではないかと。

レンガ職人

このライフワークとライスワークですが、この話が一番わかりやすいと思いますので、

中世のヨーロッパで旅人が3人のレンガ職人に出会うんです。旅人が『何をしているんですか?』って聞くと、1人目は『親方の命令でレンガを積んでいるんだよ』と面倒くさそうに答え、2人目は『レンガを積んで壁をつくっているんだ。大変だが賃金がいいからやっているんだ』と答えました。けれども3人目は『完成まで100年以上かかる教会の大聖堂をつくってるんだ。完成すれば多くの信者の拠り所となるだろう。こんな仕事に就けて本当に光栄だよ』と答えたんです。

こんな風に同じ仕事でも見方によって変わりますよね。このように、バイアスと共感能力の低下がが重なったことによっての炎上だと思いました。つまり、お布団勢とキラキラ勢の見え方の違いですね。

マーケティング的におそらくですが、法人向けに狙ったのであるとするなら、

社長の数を市区町村別に見ると、最も多いのは世田谷区で4万8,878人、次いで港区3万4,111人、大田区2万6,472人で、トップ10は全て東京の区となった。 一方、上位10区のうち、人口に対する社長比率では港区が最も高い13.1%で、「住民の10人に1人が社長」という結果になった。

とありますので、それらの区のタクシーの後部座席やタワマンの前なんかに出してたら炎上しなかったのかなと、思います。例えば、乃木坂46のライブでZeebraの物販してたらおやおや、どうしたのかな?ってなるじゃないですか。この広告はそういうことをしちゃったのだと思います。

今回の参考図書は3つです。

ヤバい行動経済学 橋本之勝 なぜあなたの思っていることは伝わらないのか? 西剛志 認知バイアス 鈴木宏明です。良ければ読んでみてください。

まとめ

先程のレンガ職人の話しに戻りますが、私は1番目の人も2番目の人もライフワークだと思うんです。だって大切な家族や友人と過ごした時間もあなたと私の「レンガ」だと思いませんか?

私もあなたもプペルは作ってないし、ロケットも飛ばしてないですが、しっかりと自分の「レンガ」を積み上げて自分の人生という名の大聖堂をつくってるじゃないですか。それで充分ですよ。素晴らしいです。

さて、あなたのレンガは何色ですか?

大聖堂はどんなかたちですか?

それではまた金曜日に。

ADRIKONOでした。





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