セルフブラックを盲信する馬鹿
セルフブラックという言葉を聞いたことがありますか?人にやらされるのではなく自分自身でブラック企業のような働き方をしていこうという考え方です。
これからの時代若い人たちは叱られるという、行為を上司からされなくなります。なぜならばそれが、OKだった時代はもう終わったからです。
もしも今昔の昭和のような指導方法をしてしまったら、労働基準局にすぐに駆け込まれてしまうでしょう。
しかし、それはある意味若者は不幸だと私は思います。
自分でやるやつと、自分でできないやつの格差が生じてしまうからです。
みんながみんな自分を自分自身で鼓舞することができるわけではありませんよね。そうなると努力量の格差というものが生まれてきます。
昔ならとろとろしていると、「おまえなにやってんだ!早くやれ!」と言われたところも、
「仕方ないよね。自分のできる範囲でやりなよ!」と言われてしまうのです。
これは経験の格差を生むことになります。
周囲に合わせることにより、自分自身のスピードを上げていける。それが会社で仕事をするメリットです。なのに今の時代それを受け取る人は限定的になってきています。
それは確かに自己責任なのかもしれません。
ですが、やるやつとやらないやつの格差が生まれることは間違いありません。
だから、今のインフルエンサーたちはセルフブラックで若いうちから苦労をするべきだという提言をしているというわけですね。
しかし、このセルフブラック。盲進する人は確実に馬鹿です。盆暗です。
なぜならば理由は三つあります。
1つ目は
自分のキャリアに加算されないセルフブラック
がある。というところです。
自分の将来のキャリアにつながるようなセルフブラックであればいいのですが、上司に指示されたことを、ただただやるだけでセルフブラックのような業務をしていると、ただのブラック労働でしかありません。
仕事は確かに人のためにするものですが、それでも自分のポイントになるもの自分のポイントにならないものがあります。
それはいわゆるルーティンワークというものです。
ルーティンワークは、その中に基本の仕事スキルというものは確かに存在します。しかし、それを職務経歴書に書けるでしょうか?
面接の際に「私はセルフブラックでルーティンワークを人に言われた通りにやることを一生懸命頑張りました!」といって面接を通るとあなたは思いますか?
そうです。
このルーティンワークという業務をセルフブラックで行ってしまうと自分のポイントにならないのです。
2つ目は
自分の体力の過信。
1人1人に体力というものが存在します。当たり前ですが、そこには個人差があります。無限に働いても大丈夫な人もいれば、1時間の残業で死にそうになる人もいます。
そこを見誤り「まだまだ!俺はこの程度ではない!」なんて思っていると自律神経をやられてしまいます。心臓がギューっと締め付けられたり、突然意識飛びそうになったりしたく無いでしょう?
ほんとに頭から血の気が引くを体験したら結構ビビります。おすすめしません。
3つ目は
生産性の欠落。
セルフブラック。大いに結構です。しかしあなたがセルフブラックでやっている仕事。ほんとうにそれだけの時間必要ですが?
ほんとは半分の時間で終わる方法あるんじゃないですか?ほんとは2人分の仕事を、人が使えないから1人でやってるだけじゃ無いですか?
時間あたり仕事量=生産性という考え方は大切です。考えずに時間だけを伸ばしてなにが得れるというのでしょうか?あなたの寿命を削るだけです。
無思考で終わらせることだけに意識を向ける。これは最悪です。確かに達成感と自分は大変自慢はできます。
そんなものに価値などありません。出した価値(お客さんへの価値)だけがあなたの価値です。セルフブラックをするほど良い仕事がしたいなら、まず価値を出せる仕事をしましょう。
さて、3つのセルフブラックを盲信するバカに向けての提言でしたがどう感じたでしょうか?
自分の頭で
たしかにセルフブラックはあなたの経験値を上げることでしょう。しかしながら、ロールプレイングゲームでスライムをいくら倒しても経験値は微々たるものです。
それと同じことをあなたはしているかもしれません。どんなに努力しようともあなたにとって、いや、あなたの努力にとっての価値を毀損してしまうかもしれません。
本来なら受け取るべき報酬。時間を投資しただけのメリット。それを享受できるか否か?それは先ほど挙げた3つの方法を自分の頭で考えて行動しているかどうかで決まります。
自分の頭で考える。これがセルフブラックをうまく使いこなす方法です。上司に言われたことをなにも考えずセルフブラックでおこなう。アホの極みです。
田端さんが言ってたから、猫山課長が言ってたから、それを信じて、いや盲信して自分の頭で考えずに行動する。それは馬鹿でしかありません。
つまりは自分の価値に繋がるかどうか?を判断してセルフブラックを意識しましょう。ということです。
マネジメントする側はどうすべきか
これを踏まえた上で、私やあなたはこれからの部下をどのように指導していけばいいのでしょうか?
少し頭のいい部下なら「私の価値に繋がりそうに無いな。ルーティンワークなんてしたく無い。」と思うはずです。
しかし、マネージャーはやってもらえなければ、自分で全ての仕事(ルーティンワーク)を抱え込むことになります。それではいくら時間があっても不可能です。
ですがもうその世界線はそこまできています。セルフブラックという概念はそのような世界を表しているのです。
ではどうすれば良いのでしょうか?それはマネジメントされる側に「あなたの成長につながりますよ。」という風に見えるようにすることです。
これはなんのために行うのか?なぜこのようになっているのか?を説明しなければいけないのです。時間はかかるでしょう。
それを部長や役員は理解しながら課長をマネジメントしなければなりません。中小企業なら社長が考えなければならないのです。
確かにめんどくさい世界ではあります。ですが人余りの時代は終わりました。人の価値が高くなっています。働いていただいてる人になっていっているのです。
レアなものには希少価値というものが生まれます。働いてくれる人、昔ならいくらでもきていた人はもう何処にもいません。少々のブラック労働でも遮二無二はたらいて家族を食わせてやる!みたいなハングリーな人間は少なくなっています。
なぜ技能実習生という制度がこれほどまでに保護されるかわかりますか?安く使える?単価は同じです。平均時給以下なら罰せられます。それどころか住むところ、技能実習生の送り先団体へのお金、色々なお金で日本人以上にお金がかかるのです。
それなのに何故技能実習生を誘致するのか?
人がいないからです。時給を上げないからこない、確かにそれもありますが過疎化した街には人はいません。労働できない年代しか残っていないのです。
だからこそ若者は優遇されます。老人だらけだから若者はレア度が高いのです。なので甘やかされます。残って欲しいから。
そんな世界でマネジメントするのは一苦労でしょう。それを救えるのは本当の意味でのセルフブラックです。自分の価値を最大限にするためのセルフブラックです。
自分の頭で考え行動する。それがセルフブラックです。スライムを延々と倒し続けることではありません。あなたの時間は有限なのですから。
周りよりも成果を高めるためにセルフブラック!確かにそれは正しいでしょう。しかしそれは登っているからこそ言えることであり、何度も同じ段を踏んだところで登るスピードは変わりません。
筋トレでも昔は筋肉を破壊することが筋肉を強くする!そう信じられていました。しかし今は筋肉にスイッチを入れるためのトレーニングで充分だとわかっています。
働き方も同じでは無いでしょうか?あなたを破壊するほどのダメージを受けるのではなく、適度なストレスで成長のスイッチを押すのが良いはずなのです。
成長したいのならまず考えましょう。頭に汗をかく程に。どれがあなたの成長を促す充分要件なのかを。
それでは、また、次回。
あどりでした。
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