私とアイドルちゃん②
すこし前に、アイドルちゃんからバキバキに砕けたおせんべいをにこやかに差し出されたはなし。
アイドルちゃんについては、前回の記事を見てね。
アイドルちゃんが、朝1番に、
「薄墨さん!これどうぞ!」
なにかを差し出してきた。
それは、個包装で、ひと袋に2枚小さなおせんべいが入っているよく見かけるやつ。
ありがとう~と受け取ろうとしてふと見ると、上にある袋の方のおせんべいがバキバキ?いや、粉々に割れている!!?
わっ、これ、バキバキに割れてるやん!と言ったらアイドルちゃんはサラッと、
「食べやすいようにしておきました!!」
「ええええっ」
からの、
「冗談です、今机にぶつけてしまって…(´・ω・`)」
とてもすまなそうにしていた。
その様子がとても可愛かった。
そして、ありがとう、と私は受け取ることになる。
さすが数少ない私の三次元の推し、色々と超えてくる…(何)
これには、前日談があって。
前の週に他の人(アイドルちゃんと一緒に出張だった方)が、これあげますよ~って個包装のせんべいを1個くれたんだよね。(出張先からもらった~との話)
「ありがとうございます~」
(でも、特に要らないけど…断るのもアレだし…儀礼…)
とか考えながら、にこやかに私が受け取っていたのをアイドルちゃんが向かいで見ていた。その日が金曜日。
さて、土日を挟んで週明け。
アイドルちゃんは出社してきてすぐに、わざわざ私の席まで回ってきて(アイドルちゃんは向かいの席)
「薄墨さん、これあげます!」
と、例の個包装のせんべいを2個(そのうち上にあった方が粉々)差し出してきたのであった。
私は最初、とても困惑した。
週明けにわざわざ?うわ、ずっと机に入れっぱなしかっ。まぁ、でも個包装だから関係ないか?
それに、他の人のも受け取った手前もあるし、受け取るか~。
「ありがとう、ちびちゃん(うちの子供)が美味しそうに食べてたから(他の人からもらった方)、ちびちゃんにまたあげるね!」
と言ったら、なんだか複雑そうな顔をしていた。
う~ん?
私に食べて欲しかったのだろうか??
私は彼じゃないので、彼がどう思っていたかは知らない。
色々推測は出来るけど…
多分、朝出社して机を開けたらせんべいが入っていた。
自分はあまり食べないぞ、あっそうだっ、薄墨さん〇〇さんからこのせんべいを喜んで受け取っていたぞ!
渡して喜んでもらおう~!
この流れで、ただ単純に、私が他の人から物をもらってニコニコ喜んでいたから、彼も贈与いいなぁ~と思って私に物をあげたくなったのかな、と思った。
ここで、ちびちゃんが出てきたのが、彼にとっては意外だった、という事か?
興味深い。
そう言えば…思い出した。
私が休む前、アイドルちゃんは何かにつけて仕事関係で余った美味しそうな物(ちゃんと未開封品)を
「薄墨さん、これあげます!!!」
と渡して来たりしていた。
食べて感想を伝えたり、より良い食べ方等色々話した…気がする(休職前の事なので、記憶がおぼろげ)。
そして、彼が企画した食べ物を販売する事になり、どれも美味しそう!
となった私は、ルンルンと販売時間すぐに買いに行ったりしていたのだ。
今思うに、彼は自分の企画した物を一番乗りくらいの勢いで参加したり、購入していた自分からの行動を、【贈与】と見なしていたのでは無いだろうか?
なるほど~~~。
推測ではあるけれど、なんだか納得してしまった。
彼は最初、私に美味しいものを贈与していて、それに対して私が贈与し返していた、と考えていたのかな?私は気が付かないうちに、彼に贈与をしていたらしい。
そして、私は休職し、彼は企画の部署ではなく、私の部署に来た。
そこで、あんまり贈与出来るものが無くなった。
なんでも良いから、彼は私や他の人に贈与をして、職場内でコミュニケーションを回そうと考えていたのかな?
人と人のつながりみたいなの。
儀礼か?
この前は私が休んでいる間に締切がきていた、果物買う権利をくれたし。
ちょっと前も別件でわざわざ電話までくれたしなぁ。
私にだけしている事ではなく、他の人にもしていると思う…けど、いやあ、私の三次元の推しはすごく野心的でもあるし、頑張っていてかっこいいなぁ!彼にも贈与しないとな~~~
あれ?バキバキに割れたおせんべいをもらって、今、私はこんなことを考えている。
ホス狂で夜のお仕事してる子が、Twitterでホストについて書いていて、
「彼に会ってもらえたー!なんかプレゼントをもらえたー!(ちょっとしたものが写真で載っている)今度タワーしなきゃ!」
という場面を思い浮かべて…あれ?
(この物語はフィクションです)
ねことコーヒーと牛乳がすきです。